湯の峰温泉 つぼ湯

世界遺産の日帰り温泉 小栗判官伝説の熊野の霊湯にある古湯

  • 所在地 和歌山県田辺市本宮町湯峯 TEL 0735-42-0074(湯の峰温泉共同浴場)
  • 泉質 含硫黄―ナトリウム―炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性中性高温泉) 源泉名:壺湯
  • 営業時間 6時~21時半
  • 定休日 不定休
  • 料金 大人800円、12歳未満400円 なお、この料金は湯の峰温泉公衆浴場「一般湯」または「くすり湯」いずれか1回の入浴料を含む
  • 設備等 鍵を掛けて貸切状態で入る浴室のみ  1グループ30分まで
  • 関連サイトURL http://www.hongu.jp/onsen/yunomine/tuboyu/
[2022年8月及び2001年8月のデータ ただし料金・営業時間・定休日等は2023年11月のデータ]

子連れ家族のための温泉ポイント温泉ランキング

  • 温度★★☆☆☆ 泉質★★★★☆  湯は高温だが貸切なので必要に応じて手を打つことができる
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 設備は何もないが、貸切で入れるので子連れでも気兼ねが無い

湯の峰温泉 つぼ湯 体験レポート

湯の峰温泉 つぼ湯

つぼ湯に来たのは2001年以来だから、21年ぶりということになる。当時のレポートもこの後ろに残しておくので良かったら続けて読んでみてね(マジでこのサイト、骨董品なので)。

湯の峰温泉公衆浴場
湯の峰温泉公衆浴場の建物、つぼ湯の受付はここで行っている

さて、再訪したのは2022年8月。奈良県旅行に来た時に、せっかくだからと県境を越えて立ち寄ってみたのだ。

熊野古道
熊野古道とともに、つぼ湯は世界遺産登録されている

つぼ湯は湯の峰温泉の公衆浴場の一つで、先着順に貸切で入浴できる湯小屋だ。1グループ30分以内。小さな浴槽だが貴重な足元湧出泉。そして熊野詣の湯垢離場として世界遺産に登録された温泉でもあるのだ。

温泉卵製造槽
川の対岸の温泉卵製造槽

つぼ湯の受付は、一般湯やくすり湯のある公衆浴場の建物で行っている。しかし行ってみると受付は無人で、つぼ湯60分待ちの表示が。

湯の峰温泉の入浴札
3番札をゲットした

それを見ていた私たちに、地元の人が受付の人は今温泉卵を作る所が詰まっているので直しに行っていると。確かに橋からのぞくと川のほとりの温泉卵製造槽の前に人がいる。、

そこに行って待ち時間を聞くと、今日の1番札の人がまもなく上がり、あと1組が待っているだけだと言う。つまり最大で30分強の待ち時間、もし2番札の人が早めに上がればもっと早く入れると。

入浴中のチェーン
順番が来たら、このチェーンを外して中に入り、またチェーンを掛けておく

まあ実際は2番札の人もじっくり30分入っていたので、待ち時間は約30分だったが、60分は待たなくて済んだ。私たちは3番札グループとなった。

川の側のつぼ湯
階段を降りるとつぼ湯の湯小屋、まだ2番札の人が入っている状態

順番が来たら入る時は通路にチェーンを掛けて、番号札は湯小屋の入口に掛ける。この札は入浴が終わったら受付に返却し、そのまま公衆浴場の一般湯かくすり湯にも1回に限り入浴できる。

つぼ湯の湯小屋の中
つぼ湯の湯小屋の中

階段を下りて湯小屋のドアを開けると、さらに小屋の中に階段が続いている。ここも降りると岩をくりぬいたような湯舟が1つ。2人で入るにも狭いほどのサイズだ。

小栗判官物語
壁に小栗判官物語が掛けられている
つぼ湯のお湯
青いうす濁りの湯

色は一日に7回変わることもあると言われるつぼ湯だが、この時は青っぽいうす濁りだった。においは新鮮な硫化水素臭に金属臭。肌触りはすべすべ。44.7度で熱めだが、入れないほど熱くはない。加水もできるので、前に入った誰かが少し埋めたのかもしれない。

つぼ湯の天井
見上げる天井
つぼ湯の加水
加水も可

足元は玉砂利のような感じで、底から湧いているとはいうが特に泡などは上ってこない。たまに波紋が広がるのは岩からしずくが落ちるから。

湯の峰温泉 つぼ湯は足元湧出泉
足元湧出?
桶のお湯
お湯を汲むとほぼ透明

岩肌も何か湧き出している感じに色づいている。足で湯舟を探ると、奥の方にまだ凹んだスペースがあり、その右奥が少しお湯が熱めな気がする。ここら辺からも湧いているのだろうか。

つぼ湯に入っている時間は長いようにも短いようにも感じた。

湯の峰温泉つぼ湯の湯小屋

【以下は子連れで入った2001年のレポート。まだ世界遺産に登録されるより前の話です。】

今も神話の神々の痕跡が色濃く残る神聖な地、紀伊は熊野の熊野本宮近くに小栗判官伝説で有名な湯の峰温泉つぼ湯がある。

元々南紀旅行を企画したのはこのつぼ湯を友人のメタさんに薦められたからで、ということはつぼ湯に行きたいと思わなかったら南紀旅行がそもそも成立しなかったかもしれない。何しろ紀伊半島は遠いのだ。東京から行くのに、交通機関や料金を問わなければ本州で一番アクセスの不便な場所のひとつかもしれないと言われたくらいだ。

湯の峰温泉公衆浴場 湯ね峰温泉つぼ湯はこちら
湯の峰温泉公衆浴場と、つぼ湯の外観

よく晴れて暑い夏の日だった。
パパは一歳児連れなので設備の整っていない公共浴場を避ける傾向にある(嫌いなわけではなく赤ちゃん連れでは面倒なことも多いので)。そこをなんとか説得し、「見るだけだから」と湯の峰温泉へ向かった。

つぼ湯に入浴するためには、湯の峰温泉公衆浴場(左上の画像)で料金を払う必要がある。川沿いの湯小屋で、順番に貸切で入浴するのだ。
聞きに行ったところ幸いすぐに入浴できるというので、無事憧れのつぼ湯に入れることになった。

湯の峰温泉つぼ湯の内部 つぼ湯、湯もみ中
湯の峰温泉 つぼ湯の中と湯もみのようす。画像は両方ともクリックで拡大。

鍵を掛けて石の階段を下りると、木製の桶や椅子があり、本当につぼ状にお湯の入った湯船がある。足元から高温の湯が出ているのでかなり熱い。冷水のバルブがあったので薄くなっちゃうけどすいませんと捻って入れさせていただいて、せっせと湯もみする子供たち。
湯船は本当に岩をくりぬいて作った感じで足元も斜めになっている。やっと適温になったところで入浴。

伝説の湯だけあって一日七回色が変わるという。しかし薄暗くて色はあまりよく判らない。メタさんに後から板張りの下の部分が開けられるようになっているのに開けなかったの?と言われたがまるで気がつかなかった。あとから写真を見ると板には「開けないで下さい」の字が。もしかして覗かれるなどの理由で開けてはいけなくなったのだろうか?

湯の峰温泉つぼ湯 湯の峰温泉の湯筒
湯の峰温泉 つぼ湯の入口と湯筒の温泉卵。温泉卵画像はクリックで拡大。

すぐ近くに卵や野菜を茹でられる湯筒があり、お風呂上りに温泉卵を頂くのも一興。まあ、温泉卵とは言っても湯温が高いので出来上がりは普通のゆで卵になってしまうけどね。


2005年2月2日追記
なんとこの温泉は平成16年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されました。
そうです、料金が跳ね上がってしまったのは痛いですが(以前はつぼ湯だけで260円で入浴できました)、 誰でも気軽に世界遺産の天然温泉に入ることができるのです。如何でしょう。

近隣の子連れ遊び場情報

  • 大搭川の岸辺で水遊び