子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★☆☆☆ 湯温は適温、塩泉なので長湯に注意、黒湯は深さが判らないので注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ おむつ児は入浴不可、小学生以上は性別通りの浴室利用のこと
子連れ家族のための温泉ポイント
深大寺に温泉といえば、確か「深大寺温泉ゆかり」っていうところがあったような・・・と、私の記憶はいたって曖昧。別件で近くまで来て、そう言えばとスマホで検索して、それでようやく知ったわけだ、深大寺の温泉には「ゆかり」と「湯守の里」の2施設があるわけではなく、2000年にオープンした日帰り温泉「深大寺温泉ゆかり」は2014年1月29日に閉店廃業し、同じ場所に「深大寺天然温泉 湯守の里」がオープンしたのだと。
といっても、深大寺温泉ゆかりが廃業した翌日に湯守の里が新規オープンしているわけだから、施設そのものはそのまま使ったとみてよいだろう。経営や従業員や食事処のメニューなど、即変えられるところは変わったかもしれないが。あと、お湯遣いか。
で、ゆかり時代についに行かれなかったので、感想は比較ではなく湯守の里単独になるけれど。
湯守の里は天台宗別格本山 深大寺から歩いてアクセスすることができる。道沿いから「立ち寄り湯OK」のピンクの幟が見えていたからすぐにわかったが、意外に入口が小さくて、まるで一般民家みたい。少し川崎の縄文天然温泉 志楽の湯を思い出す雰囲気。
入館料には時間フリーのものもあったが、1時間以内の「カラスの行水」を選択。800円とまあまあのお値段。ゆかり時代よりは少し安いらしい。
浴室は窓が広く、掛け湯槽、シンプルな長方形の浴槽と一人サイズの弱目の圧注浴、そして意外に広い塩サウナ。露天風呂に出る前に内湯に入ってみた。お湯の色は驚くほど黒い。深さ10センチぐらいしか視認できない。都内や千葉の一部で見るようなモール系の黒湯かな。
においも植物が発酵したようなモール泉のそれと、あとアンモニア臭がある。アンモニアは湯口の所じゃなくて湯面全体から揮発してくる感じ。このあと露天風呂も一通り回ったが、洞窟風の赤胴鈴の助風呂が一番強烈だった。流石にアンモニア苦手なのでこれは辛いかも。露天は全般的にあまりにおわないから助かるが。
露天風呂はお風呂が沢山あるなぁと感じた。場所柄開放感が無いのは仕方ない。でも非常にバラエティに富んだお風呂ばかり。一番広いのは一部足元からジャグジーの泡を出している岩風呂。そして左手にガラスドームのような香り風呂、奥に岩肌からお湯を落とした滝見風呂(滝というレベルではないが)、二つ並んだ五右衛門風呂、階段を上った上に高見風呂、高見風呂の真下に赤胴鈴の助風呂。この赤胴鈴の助風呂は囲われていて洞窟のように薄暗く、奥の方が電気風呂仕様になっていた。赤胴鈴の助っていう名前は妙に浮いている。
風水を意識した作りで、あちこちの浴槽には青竜・白虎・朱雀・玄武と四神の名前が刻まれていた。また、このお風呂は風水的に何々に効くと言った看板も。この辺はふーんという感じ。
お湯はやはり良い。黒い色だけでなく、すべすべとした肌触りや、適温に調節してある温度など。特に面白いと感じたのは、露天風呂に木漏れ日が差すと、ちょうどお湯の表面ぎりぎりぐらいに沈めた腕など黒湯に透けて、赤く染まって見えること。ものすごく強烈な色。神社仏閣の朱塗りとか、沖縄のびんがらとか、そんな感じの色。黒湯って実は赤いのかと思うほどに印象的。入っていてとても面白い。
一方、黒い色って汚れが目立つのね。無色透明や白濁の温泉と比べて、どうしても葉っぱやゴミが目につく。この温泉が他に比べて汚れているっていうわけじゃないよ、露天風呂に黒湯だと目立つだけ。
そういう意味では露天風呂では高見風呂が一番綺麗。屋根があるし壁が高いから葉っぱなど飛んでこない。しかしその分、せっかく高い位置にあるのに見晴らしが良いわけではない。とても雰囲気の良いお風呂だけど、高い位置に作った利点が活かされていないような。
浴室以外の設備はというと、まず窓の外の見える場所に源泉井戸がある。それから2階にごろ寝できる休憩室と食事処があり、1階にもちょっとした畳の休憩室があり、ここには絵本や子供が遊べるおもちゃなどがあった。また、オープンエアの椅子や足湯もある。
ただこの足湯、青白い濁り湯になっていたんだけど、深大寺温泉の黒湯はどうした???