子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★☆☆ 泉質★★★★★ 露天風呂は気持ち熱め
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッド代わりになる台あり
子連れ家族のための温泉ポイント
オープン時間少し前に着いたが、雨の中でも自転車が停まっていたのでやっぱりと思った。既に銭湯は店を開けていて、お客さんが入っているようだった。
同じく墨田区の温泉銭湯である御谷湯から歩いてきたので靴に雨水が浸みこんでいた。早く乾いた屋根の下に入りたい。
私のすぐ前に入ったのは若い女の子二人組。
来る前に調べてわかっていたが、この2ヶ月ほど資生堂TSUBAKI 10周年記念のコラボイベントを行っていて、大黒湯は蜷川実花一色になっている。
どうも私の前に券売機に並んだ女の子たちはそれが目当てで来たっぽい。
蜷川実花と言えば最近、道後温泉をサイケに飾り付けているイメージがある。それがそのまんま大黒湯に乗り移っている感じ。
住宅街に煙突が立って、いかにも下町のお風呂屋さん的な大黒湯にカラフルな暖簾が掛かっているのはまだよいとして、中に入ると本当に目が点になる。いやマジで。
受付周辺は全面どピンクで、券売機や飲料の保冷器は全て暖簾と同じサイケな全面花柄。
脱衣所も花柄。脱衣所のトイレに入ればトイレの床も壁も全部全面花柄。これはきてる。
浴室は既にお客さんが沢山入っていて、でもさっきの若い女性たちを除くと年齢層は高い。
中は流石に全面花柄ではないものの、壁という壁にでっかい赤い椿の花が描かれている。まあTSUBAKIコラボだから。
さらに強烈なのは浴室の天井から、ハワイで首にかけてくれるレイ(花輪)の赤い椿バージョンみたいなものが大量に吊るしてある事。これもナニゴトかと思う。
薔薇ではなく和風の椿、それも赤い椿ってことで、妙になまめかしい印象。それも今風じゃなくて、江戸時代とかのイメージで、若くない妖艶な女性って感じが・・・
ああ、そういえば蜷川実花って映画「さくらん」の監督だっけか。
浴室は露天風呂のある方と、高濃度炭酸泉がある方とあって、男女日替わり。この日は女湯は高濃度炭酸泉。
高濃度炭酸泉はこの浴室内では最大サイズの浴槽で、既に4人ほど入浴中だった。
久しぶりに心臓がドクンとなるほどの強力な炭酸泉。侮れない。体温に近いぬるめの温度。しばらく入っていると細かい泡がまとわりついてくる。
しかし消毒のにおいがきつい。プールみたい。
そのあと半露天風呂があることに気付いてそっちに移動した。
行く前に大黒湯はスカイツリーが見える、スカイツリーから一番近いを売り物にしていたから見えるかと思って。
半露天風呂は思ったより大きくて、金髪の外人さんが一人入っていた。
おおっとここは消毒薬のにおいがしない。無色透明だけど茶色っぽい湯の花もある。においもちょっと甘い糊?のような。知っているにおいなんだけど、なんのにおいだっけな。
半露天風呂は熱めであんまり長く入っていられないし、涼むところがあまりない。でもここが一番良さそう。
スカイツリーは見えるっちゃあ見えるけど、もっと離れた御谷湯の方がよく見えるよ。元々もっとどかんと開いていたと思われる壁の部分に二段ぐらい後から付け足したような雨戸のようなものがあって、それが邪魔。
でも外は雨なのでふわふわと湯面から上がる湯気と、それが冷えてミスト状になって降り注ぐ粒子とが光に透けて綺麗。
大黒湯は高濃度炭酸泉も圧注浴も露天風呂もカランもシャワーも全部温泉使用。
かなりあったまるお湯で上がる時はのぼせ気味。
泊りじゃないときは髪を洗わない私だが、ここはコラボのおかげでTSUBAKIシャンプーが三種類もそろっていたので思わず洗ってしまった。
脱衣所にドライヤーが二つしか無いし、洗面台も一つだけ。髪を洗うつもりが無かった私は手ぬぐい一枚で苦労した(結局ドライヤーは空かず、扇風機で乾かした)。
湯上りに女将さんと話をすると、スカイツリーが一番見えるのはデッキだと教えてくれた。デッキってどこ?と聞くと、サウナの隣にドアがあると言う。確かにドアはあった。でも何も書いてないから開けていいと思わなかったよ。
見てきたいと言うと、どうぞと快く返事されたが、服を着たまま靴下だけ脱いで、浴室の人に変な目で見られながらデッキに続くドアを開けて後悔。
雨でずぶぬれの階段。意を決して登ってデッキに着くが、ビヤホールみたいな提灯の下がったそこは四方が囲われていて天井がすのこ状で景色は見えないのに雨はあたる。散々な状態だったので這う這うの体で受付前に戻る。
「スカイツリー見えたはず」って相変わらず女将さんは言うけど、天井の隙間から見るのかなぁ。雨が酷くて確認するどころじゃなかった。
ちなみに大黒湯から見てスカイツリーの方向に公園があって、これは絶対にスカイツリーを見るのに最高の立地だと思っていたら、間に高い塀が作られちゃったそうで、女将さんはがっかりと話していた。確かにそれは残念だ。