子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★★ 源泉は高温だが加水が多い分、ぬるめ、泉質も特に問題なし
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★☆ 景色の良い露天風呂は男湯
子連れ家族のための温泉ポイント
初めて那須岳周辺を歩いたときは、遊歩道のすぐ脇でシューシューと音を立てて蒸気が上がっているのを見て驚いたものだ。
噴き出し口のところが硫黄でクリーム色に染まっていて、ああこの山は生きている。いや、生きているのは地球で、ちょうどこの穴からそれが垣間見えるんだと思ったりした。
那須高原有料道路ことボルケーノハイウェイの一角。
ちょうど那須岳山麓方面へ向かう道の入り口に大丸はある。温泉や土産物屋が何軒か並ぶ中、ひときわ見晴らしの良いところに建っているのが、旅館ニューおおたかだ。
頃は10月後半。今年の紅葉は予想より一週間ほど遅れていると言われていた。
訪問日の前日朝のニュースで、今まさに栃木県の大丸で紅葉が真っ盛りと放送されたばかり。
天気さえ良かったら絶好の紅葉狩り日和のはずだ。
ニューおおたかの正面に公営の駐車場がある。
朝なのにもう満車に近い。この先にある大丸温泉旅館に泊まった人や、山歩きの人の分などもあるのだろう。
ここからの眺めは良い。
煙った平野部が遠く見渡せ、振り返れば錦に飾られた那須岳がそびえている。
さほど広い浴室ではなかった。
朝一番でまだ誰も入っていないらしく、湯気が籠もっている。
ケロリン桶がきっちりと山形に積んであるのが好感が持てる。
ごく薄く白濁したお湯で、薄いゆで卵臭がする。
掛け湯をして入ると、以外にぬるい。体温プラスアルファぐらい。
30パーセントは水増ししていると脱衣所にも明記されていた。
夏場じゃあるまいし、何で?
さらに加水理由は源泉温度が高いため(ちなみに源泉温度は71.7度)となっていてそこまでは判るが、冬季間のみ露天風呂は気温が低くなるため加温すると併記されている。
矛盾していない?
納得できない・・・。
内風呂は深め。
今日は外気温もかなり低いので、お湯から出るのが辛いほどだった。
内湯に小さなドアがついていて、そこから露天風呂に出られるようになっている。
出てみると、4、5人用の四角い露天風呂があった。
何故か四方八方から圧注浴の湯が出ている。
狭いし囲われていて展望はほとんどないが、それでもなんとか岩と建物の間に紅葉は見える。
ということは、絶景紅葉風呂は男湯だ。
残念。
なお、見晴らしの良い露天風呂は19時から23時までは女湯になるのだが、立ち寄りで女性は入れないだけでなく、宿泊しても夜じゃ景色は見えないだろう。
きしきしとくるお湯だ。あまり温まらない。
子供たちがあがるあがると言わなければ、もうちょっと湯面に映る紅葉を眺めていたいところだった。
さて、お風呂から上がってみると、すっかり那須岳は雲に包まれていた。
さっきまではあんなにはっきり見えていたのに、かなりガスが降りてきたようだ。
もうこうなると、もともと今にも降りそうな天候なのだから、何も見えなくなってしまうだろう。
紅葉露天風呂に入るには、本当にいいタイミングだったと思う。