子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★★
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 「夢の湯」脱衣所にベビーベッド代わりのベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
玉造温泉の宿は全体的に料金お高め…それはGOTOトラベルの時期だったからだろうか。高いなら高いなりに納得できるところに泊まりたかった。そうしていろいろ探して見つけたのがこの「湯元玉井館」。
玉造温泉街の入口に「玉井別館」という大型ホテルがある。「湯元玉井館」とは姉妹館にあたり、別館とはいうもののあちらが主導権を握っているようだった。
さて、「湯元 玉井館」の魅力を伝えるのは難しい。食事が美味しいのは大前提として、まず全6室と小ぢんまり。そして何もかもが非常に丁寧。たぶんそのあたりが人気の秘密。口コミ人気は非常に高い。泊まった人たちにとって想い出に残る宿になったということだろう。
サービスの面から言うと、ロビーにビールサーバーがあって18時まで飲める。一口サイズのアイスクリームバイキングもあって、1つと言わず好きなだけ食べられる。私はアイスのサービス終了時間ギリギリに取りに行ったが、若いカップルがお代わりを取りに来ていた。お代わりも自由なのだ。
お風呂は浴室が「玉の湯」「夢の湯」と2つあって、夜10時頃に男女を入れ替える。客室が6室しかないからそんなに大きなお風呂ではないが、「夢の湯」には露天風呂も付いている。
公式サイトなどにも特に記述はないが、この2つの浴室はちょっとだけ使っている源泉が違う。「玉の湯」は「湯元 玉井館」の自家源泉100パーセントで、「夢の湯」及び「夢の湯の露天風呂」は自家源泉に町営の共同源泉を足している。全部を自家源泉で賄うほどは湯量が無いので、「玉の湯」に集中していると思えばいい。
玉造温泉でも自家源泉持ちは「長楽園」「湯陣 千代の湯」などごく限られているのだが、この「湯元 玉井館」もその一つということだ。名前に「湯元」と付いているしね。
ただし自家源泉の温度は高くないので加熱循環していると女将。公式サイトでは何故か掛け流しと書いてあるが、それは湯口から投入しているのが源泉という意味なのかな。実際は吸い込み口はないのでもしかしたら本当に掛け流しなのかも。
先に入ったのはミックス源泉の「夢の湯」。温泉街に面した全6室の旅館に露天風呂があると思っていなかったので、最初に浴室に入った時はけっこうびっくりした。白濁することもあると張り紙にあったが、この時は無色透明だった。
温度は少し熱めで単純泉とは思えないほど析出物が育っている。肌触りは少々キシつく。においは僅かに何かが焦げたよう。カルキ臭などはしなかった。
露天風呂はぐるりといくつか段差があり、その高さがいろいろなので自分の好きなところで座れる。石のカエルや蚊取り線香のブタさんなんかもいて何気に楽しい。
「玉の湯」は旅館のお風呂らしい雰囲気がある。お湯はかなり熱く、岩風呂だが底は青いタイル。焦げ臭に沢水のようなにおい、さらに焼いたパンみたいな美味しそうなにおいまでするお湯だった。
湯上りは少しおいてからどっと汗が吹き出すような温まり具合。腕に触るとつるっとしている。さすがは昔から若返りの湯として知られる美肌の玉造温泉。
「湯元 玉井館」は予算が許せばとてもオススメしたい旅館。気持ちよく過ごせると思う。