子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 基本的にぬるめ。ただし長湯に注意。
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所にベビーベッドは無いが代わりに使えるベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
最近の温泉巡りは随分と楽ちんで、だいたいカーナビに施設の電話番号を入力すると勝手に行き方を教えてくれる。
しかし筌の口温泉山里の湯では初めてのパターンに遭遇した。
なんと、レンタカーのカーナビに筌の口温泉山里の湯の電話番号を入力しても、施設が出てこなかったのだ。
いきなりナビの画面が切り替わって「個人宅検索」という文字が現れる。
個人宅検索って何だ?
筌の口温泉の山里の湯って日帰り温泉じゃないんかい。
個人宅・・・?
不安がよぎるなぁ。
仕方なく今まで便利に使っていた電話番号検索は諦め、筌の口温泉という名称でナビをセットして、案内に任せて進んでいたら、そのナビが表示する場所の少し手前で山里の湯の看板を見つけた。
良かったぁ。判りやすい道沿いで。
周囲は山と田んぼという長閑な立地。
山の中のごく小さな食事処みたいな木造の建物で、植木の生い茂る横に何故かテラス席。
入口の横には「家族湯・素泊まり」と書かれた板が置かれ、営業時間や入浴料金の記された手書きの紙が貼られていた。
山里の湯はすぐ近くの「飯田高原淡水魚観光」という、自分で釣り上げた魚をその場で調理してもらえる釣り堀付き山女魚料理店が経営する日帰り温泉だ。
受付で入浴料を払うと、「初めてなら浴室内に入り方が書いてあります」と説明を受ける。夫は炭酸泉はこのパターンが多いなと言った。
確かに長湯のラムネ温泉館でも初めてなら読んでから入ってとパウチされた説明書を渡されたし、七里田温泉下湯でも入り方の説明があった。
ちょうど入れ違いで他の人たちが上がったところで浴室は空っぽ。
今回もまたタイミングがいい。気兼ねなくゆっくりできそう。
そんなに大きくない浴室だが、まず最初に感じるのは浴槽、床、浴室全体が染まって赤茶けていること。
浴室の渋さに何だか嬉しくなる。
入った時からふわりと金属臭を感じるが、少し経つとそれが全体なのでよくわからなくなってきた。
浴槽は長方形で、途中で仕切られているので大小二つある形になっている。
完全に分離しているのではなく、一部が繋がっているため、小さい方の浴槽に源泉が注がれ、溢れた分が大きい方の浴槽に流れ込むようになっている。
最初に入ったのは小さい方の浴槽。
体温+1度ぐらいの感覚。ぬるいけど、ぬるすぎはしない。
泡が凄い。全身にまとわりつく。
温かいのにこんなにアワアワとか信じられない。ラムネ温泉館や下湯と比べても、筌の口温泉山里の湯の方が何となく泡が細かいような気がした。
大小二つの浴槽は、最初は両方に手を入れてあまり温度が変わらないように思えたが、小に入ってのぼせてきたかなと思う頃に大に移動すると、やっぱりこちらの方がぬるいと実感できる。
説明書きにもあるが大小交互に入るとものすごく気持ちいい。
他に入浴客がいなかったので、本当に自由にざばざばと二つのお風呂を出たり入ったりできた。
肌触りはきしつく。 特に強いにおいは感知しない。
とにかく泡と戯れるのが楽しすぎ。ここでも梱包材のぷちぷちを際限なくつぶしているようなやめられない楽しさがあって、随分長く入っていた。
夫は同じ炭酸泉でもラムネ温泉館と下湯と比べてここが一番と言っていた。
私は炭酸的には下湯も好きだけど、でもここはさらに何か得体のしれないものがプラスされてる気がした。
驚いたのは湯上りぽかぽかしていたこと。
一般的に炭酸泉はぬるくても温まるというが、どうもその辺は私には効きにくいのか前述の二つは湯上り、かなり寒さを感じた。
それに比べて筌の口温泉はすごーくあったまっている。中からじんわりぽかぽかしている。これは幸せ。