子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★★☆ 温度は適温
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
最初は長生湯じゃなくて天満湯に行こうと思っていたのよ。
泊まっていたガニ湯本舗天風庵からは天満湯の方が近かったし。
だけど天満湯にはこんな張り紙が。
「平素より天満湯を御利用いただき誠にありがとうございます。
湯量の不足により、当分の間、休館とさせていただきます。
なお、長生湯は従来通り開館しておりますので、そちらのご利用をお願いいたします。
ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ご協力のほど、お願いいたします 湯の原温泉組合」
ががーん。天満湯、休業中。
長湯温泉が(ところによって)湯量不足と言うのは本当だったんだ。
とにかく張り紙を読む限り、近くに長生湯という別の共同浴場があるらしいので、いったん天風庵に戻って地図を確認したうえで出直すことにする。
こんなことなら地図も持ってくりゃ良かった。
駆け足で再びガニ湯本舗天風庵。
部屋で地図を広げて長生湯を探す。
あっ、意外と近いや。こんな近くに共同浴場が二つもあるなんて恵まれてるな。
場所は天満湯の正面の橋を渡って川沿い。御茶屋川端屋という飲食店があってその隣。ということは、ここからも川の向かいに見えているぐらいの距離。
流石に随分冷えてきたなと思いつつ橋を渡って川沿いに左に曲がるとすぐに長生湯はあった。
これまたかなり変わった建物だ。
外観は翌日明るくなってからじっくり見たが、何となく蒲鉾を連想させる形をしていた。
その時はもう暗かったので外側は何が何やら判らなかったが、それでも奇妙な形の共同浴場だなと思った。別に悪い意味じゃない。個性的だと思っただけ。
横に細長い建物で、中央は屋根だけというか、左右に男湯の建物と女湯の建物があって、屋根がは繋がっているような造り。
そして入り口は一度入ったら出られない一方通行の作りで、隣に別の出口がある。
で、何故か壁が曲線。円柱形というか、そんな感じ。
入浴料はさっき行こうとして無期限休館していた天満湯の倍の200円。もちろん100円玉しか受け付けないし、両替機なんて見当たらないのでまずは自販機を探して夜の長湯温泉を彷徨った。
やっと小銭ができて長生湯に戻って200円を投入。
ジャングルジムのような鉄棒を手で押して中へ。男湯の前には人がいたけど女湯は誰も入っていないっぽい。いたって静かだ。
円柱形に見えたのは脱衣所へ続くカーブした廊下で、その先の脱衣所は明るく綺麗だった。
ロッカーは10円。勝手にお湯の元栓を止める悪戯があったらしく、やめてくれと貼紙がある。
浴室は洋風だった。
思ったよりも大きなお風呂で、浴槽は円を1/4にすっぱりとカットした扇形。
天井近くの壁は新選組の袖の模様のような下向きの三角形を繋げた柄になっている。
お湯の濁りは強く、黄緑色。温度はガニ湯や万象の湯の温かい湯レベル。
足元に少しお湯に混ざっててできた砂が溜まっている。
においは金属系。
味はじゅわっとする感じははあまり無く、どちらかというと金属っぽさが勝っている。
何より浴槽回りのごてごてぶりはすごい。ぼこぼこ突起ができている。
もうね、側面は荒いやすりみたいになっているし、床のお湯が溜まるところは牡蠣の殻みたいになっている。
そういえばこの長生湯の正面、川に向けて排湯されているけど、そこにものすごい析出物のドームができていた。苔まで生してスイカみたいな柄になっていた。
最初あれはどこの排湯だろうと思っていたが、位置的にこの長生湯のものだ。
隣の旅館などの排湯とはまったく違ってとんでもなく巨大。
本当に隣同士でもお湯の質がいろいろなんだと改めて思ったが、とにかくあれは大きさに笑う。
長湯温泉、奥が深いわ。