子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 塩泉なので長湯に注意
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッドあり、貸切風呂あり
子連れ家族のための温泉ポイント
とても眺めの良い丘の上にあるリゾートホテル併設の日帰り温泉。沖縄では珍しく源泉掛け流しに拘り、高張性の高温泉をぜいたくに使っている。
場所が丘の上なので、バスで行くとしたら町中から市庁舎行きのバスに乗る。そこで「?」と思う。市庁舎とは町の中心部にあるものではないのか?もしかしてもしかすると、市町村合併で折り合いがつかず、合併した町村のどこかの役場に偏ることができず、新たに何もなかったところに一から建てたとか?
あとでwikiを見たら本当にその通りで笑ってしまう。しかも合併予定だった与那原町は新市庁舎の位置で折り合いがつかず、協議が決裂したことから合併から抜けている。よほど紛糾したのであろう。
それはさておき、猿人の湯を含む「ユインチホテル南城」は、元はウェルサンピア(沖縄厚生年金休暇センター)だった。今もレストランにはサンピア名が残る。
サンピア時代は沸かし湯だったが、現在の医療法人タビックの経営に変わってから温泉を掘削し、古代海水系の濃い強塩泉を掘り当てる(鉱山の鉱井だったらしい)。掘った層のうち、2つの深さの層からお湯が湧き、この2つがミックスした状態で汲み上げている。
その深さの層から最古の人類である猿人が発見されているので、猿人の湯と名付けられる。現オーナーは病院経営者なので、四足歩行の哺乳類が他者を助けるために手を使うようになり二足歩行に進化していったと信じていることも名づけに影響を与えたそう。
温泉は露天風呂こそないものの、窓が大きく展望風呂になっている。丘の上にホテルがあるのだから見晴らしはとても良い。南城市の市街地と、サンゴ礁の海が一望できる。沖縄らしい絶景だ。
大浴場の中央高いところにある舟型の浴槽は、加水加温循環なしの掛け流しとのこと(塩素消毒は有り)。湯口の他に浴槽内から注入もしているが、循環はしていないという話だった。窓際の浴槽の方は循環だ。
他に、打たせ湯、替わり湯(この時はレモンの湯)、サウナ、ミストサウナ(女湯のみ)というラインナップ。男湯は来月(2024年10月)からロウリュサウナができるという。
お湯は濃いオレンジ茶色の濁り湯で、濁りが強くてまったく透けない。においも強く、モールというか華やかな油臭というか臭素臭というか、そんな感じのにおいが揮発してくる。肌触りは少しすべすべするが、それほど強い特徴はない。
そしてとても濃い。身体の水分が搾り取られるように濃い。
サウナも熱い。座るところは二段だが、もっと高さがあると錯覚するほど。そしてミストサウナがまた熱い。周りが見えないほど濃密なミストで、顔のあたりのミストの層が熱すぎて歩けないほど。さらに定期的にバフンとストーブの上下からオートロウリュのごとく蒸気が上がる。そうするともっと熱くなる。
施設としては、他にも屋外プール、バギー、ヨナグニウマなど遊べるところが沢山ある。あざまサンサンビーチも同経営で、シャトルバスも出ている。
とりあえず沖縄の温泉としてはちゅらーゆとともに入っておくべき一湯だと感じた。