屋敷温泉 秀清館【秋山郷】

おおらかな混浴露天風呂がある秘境温泉

  • 所在地 〒949-8321 長野県下水内郡栄村屋敷 TEL 025-767-2168
  • 泉質 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉(低張性中性高温泉)
  • 公式サイトURL http://www.burari.biz/syuuseikan/
  • 設備等 男女別内湯、混浴露天風呂など
  • 日帰り温泉入浴料
     内湯及び露天風呂利用 大人(中学生以上)600円、4歳~小学生400円
     混浴露天風呂のみ 一人300円
  • 日帰り入浴受付時間 11時~15時
[2015年5月のデータ]

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  • 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆   内湯は熱いこともある(加水次第)
  • 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ 混浴露天風呂は脱衣所が狭く使いにくいかも 

屋敷温泉 秀清館【秋山郷】の温泉動画【15秒】温泉動画


屋敷温泉 秀清館【秋山郷】 体験レポート

屋敷温泉秀清館の外観 屋敷温泉秀清館の混浴露天風呂
屋敷温泉秀清館の外観と混浴露天風呂を上から見下ろしたところ。外観画像はクリックで拡大。

 秘境 秋山郷に平家の隠し湯あり。
 弘法大師が封じたという伝説の残るその温泉が、昭和40年に再び湧出した。
 これが屋敷温泉であり、屋敷温泉の一軒宿が秀清館になる。

 屋敷温泉 秀清館は、思ったより開けた場所にあった。
 小赤沢温泉よりさらに奥まった場所にあるのだが、山の中と言うより大き目な田舎の家といった雰囲気だった。
 駐車場に車を停めて、大きな岩がちょっと適当な日本庭園を作っている感じのところを昇っていくと、まるっきりあけっぴろげなので池にしか見えない混浴露天風呂があった。

 無断入浴を禁ずる 入浴料300円と書かれた札があり、すだれで微妙に中を隠した小さな脱衣所もある。
 でもこれはいくらなんでも女性がそのまま入るのは難しそう。
 広いお風呂の底が沖縄の海の色風の明るい水色なのも、お風呂と言うよりプールっぽい。
 一緒に来た男性メンバーが内湯の後にこの露天風呂に入ってみたところ、外気にさらされて広さもあるので温度はほぼ適温になっていたとコメントしていた。

屋敷温泉秀清館の混浴露天風呂を横から見たところ 屋敷温泉秀清館の混浴露天風呂の脱衣所
混浴露天風呂の脱衣所。ドアやカーテンではなく、すだれで隠してある

 建物の中もやはりどこか古い大きな民家のようで、木彫りや剥製があちこちに置いてあり、帳場も小さ目だ。
 入浴料は一人600円。
 さっきの混浴露天風呂だけなら300円だが、中のお風呂は600円で、その場合は自由に外の混浴露天風呂も入浴できるとの事。源泉は中も外も同じだそうだ。

 浴室入り口は暖簾ではなくすりガラスのドアに「殿方浴室」「夫人浴室」と飾り気のない文字で書かれているのがどことなくレトロだ。

屋敷温泉秀清館の浴室入り口 屋敷温泉秀清館の女湯浴槽
浴室入り口と女湯浴槽。浴槽の画像はクリックで拡大。

 お風呂はそんなに大きくなかった。
 入り口のレトロさからすると、外に面した壁が一面ガラス張りになっている採光の良い浴室は、建物からすると浮いている気がした。
 窓の外の景色も含めて、場所の割に秘湯っぽさの無いところが違和感。
 でも浴槽そのものは岩風呂で、湯口付近からその周辺まで温泉成分で色が変わっていたりして年季が入っている。

 窓際にすずりのような形のお風呂がもう一つあって、そちらは寝湯のようだった。
 お湯は南国の海の色。
 外の混浴露天風呂と同様、硫黄成分でお湯に触れる浴槽部分が真っ白になって、そこに透明水色のお湯が入って光が差すと、本当に綺麗な色になる。

屋敷温泉秀清館の寝湯 屋敷温泉秀清館の湯口
硯のような寝湯と湯口

 すごく熱いのかなと思ったが、むしろあっさりとぬるめ。
 白い湯の花がひらひらとお湯の中を漂っているが、中には陶器のように固いものもあり、それは析出物が浴槽に張り付いて剥がれた部分らしい。

 強烈だった小赤沢温泉の鉄のにおいがずっと肌から取れなかったが、しばらくこの屋敷温泉に入っていると、今度はふんわりと硫黄系のマッチのようなにおいで上書きされる。
 味は苦みのある塩の薄いゆでたまごみたいな感じ。
 肌ざわりはきしつきが強い。
 体が軽くなるようないい感じのお風呂。

屋敷温泉秀清館の浴室の窓 屋敷温泉秀清館の浴室の窓からの景色
お風呂の窓から見える景色はあんまり秘湯とか秘境っぽくない

 ところで上がる頃になってなんでこのお風呂がぬるいかわかった。
 湯口の上に岩で湯だまりになっているところがあって、そこにバルブが沈んでいた。
 最初から源泉に加水されてぬるくなったものが浴槽に注がれていたのだ。
 ためしに水をちょっと絞ってみると、だんだんとお風呂の中が熱くなってきた。

 ちなみにすずりみたいな寝湯の方は最初から熱湯だった。
 正直入れない。
 岩風呂の方も水を完全に止めてしまったら、寝湯みたいになるのだろう。

屋敷温泉秀清館の源泉の横穴と祠 屋敷温泉秀清館の源泉の横穴
宿の脇に今も残る源泉の湧く横穴(仏像の後ろ)。仏像の画像はクリックで拡大。

 宿の脇には今も源泉の湧く穴がある。
 入口に仏像が祀られた横穴があって、その奥だ。
 昔の源泉は既に温度が下がって触ると水みたいになっており、横穴の近くに別の源泉井戸もあって、そちらが現在使われているお風呂のお湯のようだ。

屋敷温泉秀清館の源泉 屋敷温泉秀清館の源泉井戸の析出物
流れてくる源泉と、雑巾みたいに成長した析出物

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