子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★★
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆
子連れ家族のための温泉ポイント
江戸時代を代表する俳人 小林一茶は信州信濃町出身で文政の頃、湯田中に滞在して「田中河原の記」を残した。
今も湯田中や渋温泉郷には数多く一茶の石碑が建てられ、俳人ゆかりの地として観光客にもアピールしている。
さて一茶の名を冠する湯田中の温泉ホテル 一茶のこみち 美湯の宿は、以前の名を湯田中ビューホテルと言って、湯田中温泉郷でも規模の大きな旅館として知られていた。
斜面に建って温泉街を見下ろしているので場所も判りやすい。
三本の源泉をブレンドした源泉掛け流しがこちらのお風呂の特徴のようだ。
本当のことを言うと、この宿の前に来た時はかなり気分が落ち込んでいた。
ちょっと前にトラブルがあって、なんというか、少し気持ちが後ろ向きになっていた。
それがこの一茶のこみち 美湯の宿ですっかり癒された。
まずここにしようか迷っている段階で、良かったらどうぞと受付の男性が歓待してくれて、湯めぐり手形を使うとあまり良い顔をしない旅館もある中、日帰りでも手形でも変わりませんと大切にお客様として扱ってもらえた。
商売上にこやかなのとは違って、こちらは会った従業員の方々がみんなとても感じが良かった。
こういうのは形式だけ整えても付いてこないと思う。
お湯も柔らかくホッとするものだった。
今日いくつか入った中で、一番塩っぽさを感じる温泉だ。
じんわりしみじみと後を引く。あたたかいお湯のにおいに包まれて、なかなか上がりたくならないお風呂だった。
決して風情のあるホテルではないけれど、歓迎されているという安心感は何物にも代えがたい。
とても印象の良いホテルだった。