子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は適温、泉質は特に問題なし、滑りやすいところに注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
約400年前に徳川家康の懐刀として知られる初代松本城主・石川数正が造営した湯殿。その三男ゆかりの小口氏一族が代々湯守を勤めたと聞くと、由緒の正しさに特別感が湧く。
浅間温泉は松本市街地から近いが、大型旅館などが消えては跡地に住宅が進出したことから温泉街らしい情緒はかなり失われ、残念な部分がある。が、この枇杷の湯に来れば、ここに在りし日の風情が残っていると感激できるのではないか。
日帰り温泉というには重厚。もともとは小口氏の館が建っていた場所だが、城主の入湯所であった御殿も明治時代に焼失し、今は遺構が残るのみ。
館内には受付、内湯及び露天風呂、休憩室(湯あがり処)、食事処、カフェなどがあるが、外に別棟で「お殿様の野天風呂」がある。
今なら誰も入っていないというので、受付を済ませたら先に野天風呂に行ってみた。
雰囲気の良さに驚く。木材の香りがしそうな脱衣所に、湯気の上がる岩風呂。湯口は二ヵ所にあり、無色透明で適温のお湯が注がれている。 ちょっときしつきのある肌触り。
掛け流しではないようだが、一つ前に入った美ヶ原温泉白糸の湯と比較すれば塩素臭いことはなく、ロケーションも含めて快適。
お殿様の野天風呂を堪能してから内湯へ移動。館内の内湯の方にも小さな露天風呂が付いている。
内湯はそれなりに大きく圧注浴の穴が三つあったが、一つは出てない。
館内の露天風呂は小さめの木の浴槽で、滑るので注意と札があり、本当に滑りやすい。ここだけ白い粒状の湯の花が少し。そしてここだけゆで卵臭もわずかに。
枇杷の湯は浅間温泉の観光名所的に素晴らしいと思う。いい温泉だよ。肌もつるつるになる(すべすべとは違って、コーティングされてつるんという感じ)。休憩室も立派だった。
難点があるとすれば…脱衣所の換気扇がうるさすぎ。ずーっと唸っていて、時々ふっと止まってはまた動き出すので落ち着かなかったことぐらい。