子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★★ 脱衣所に台
子連れ家族のための温泉ポイント
2014年に黒川温泉 山みず木に泊まった時、ちょうどここを工事していて、茅葺屋根の古民家が点在するような離れの別邸を作っているんですよと聞いて、素敵だな、でも高そうだから泊まれないねなんて夫と話をしていた。
2021年に黒川温泉を再訪して、やっぱり予算オーバーで泊まることは考えなかったんだけど、日帰りで立ち寄ってみた。
脱衣所に分析表が見当たらず、このときちょっと宿のスタッフに伺った話では、内湯は山みず木とほぼ同じ源泉(同一とは言っていない)、露天風呂は新しく掘削した源泉ということだった。
脱衣所から出て浴室に足を踏みいれた段階で、思わず息をのむ美しいデザイン。
凛とした直線で作られた内湯。長方形の木の浴槽に窓枠。扉。
窓の外からの緑が湯面にリフレクションし、その外には曲線を感じる岩風呂が見えている。岩風呂のお湯がほんのり濁り湯なのもいい。
内湯のお湯はわずかに白濁りがあるが、ほぼ透明に近い。消しゴムかすのような白い湯の花が沈んでいる。においは淡いが、少し刺激臭のあるゆでたまご臭。すべらかな肌触り。
露天風呂は川沿いで開けていて、緑の木々にお湯の色が映える。美術館で見たオパールセントガラスの色。半透明乳白色に淡い青やピンクが透けて見えるような。ところによってオレンジの薄いグラデーションがかかって、白いベールのようにも見える。
そしてそこに陽が差すと、金の網状の光が底でゆらゆらと揺れる。それは波紋のように広がって消えていく。
露天風呂のお湯のにおいは何だろう、知ったにおい。ドリンク?お茶?香ばしくない何らかのお茶っぽいにおいに、後から金属臭が追いかけてくる。
湯口には白い湯葉状の湯の花がたまっていた。露天風呂の端まで歩くとここが川べりであることがよくわかる。青空のコントラストが凄い。ふらふらと黄色い蝶が舞った。もう何もかもアートのよう。