子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は適温
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★☆☆☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
箱根ではめっちゃくちゃ貴重な格安宿だった。だって箱根の単価、高いもん。ホテルや旅館は基本的にそこそこ高いところと、すごーく高いところばっかりだと思っていい。そんな中、B&Bパンシオン箱根は格安旅行の救世主みたいな存在だった。だって朝食付きで3千円台で泊まれたんだよ。
経営していたのは藤田観光で、箱根小涌園ユネッサンの系列。ちょうどここが閉鎖になる2ヶ月前に「箱根ホテル小涌園」が老朽化のために営業終了していて、続くようにここも終わってしまった。
閉鎖を知らないで予約して、ライターとして記事を書かせてもらおうと思って交渉したら、「すいません、来月には営業終了なんです」って言われたときのショックったら!
でもB&Bパンシオン箱根に泊まる以外の選択肢はなかったんだな。早朝の営業時間前のユネッサンに取材に行かなきゃならなかったんで、小涌園エリアに泊まる必要があった。スタンダードだった「箱根ホテル小涌園」が既に閉鎖していたわけだから、残る小涌園系列の宿は高級なとこばかり。ちょっと前にオープンした「天悠」なんて庶民には手が届きませんよ、お高くてね。
で、B&Bパンシオン箱根だが、箱根登山バスはユネッサン前で下りる。そこから小涌園巡回バスが走っているんだけど、バス停前に立っていたユネッサンの従業員に聞くと、今行ったばかり、しばらく次は来ないから、歩いた方が早いとアドバイスをもらう。
そこから先が問題。教えてもらった近道を行くと、通常なら5~10分程度で着くらしいのだが、真冬故に遊歩道が凍り付いていた。ちょうどかなりの斜度があって、道の端から端までつるんつるんに凍っているところがあって、手すりをつかみながら歩いたが転倒してしまった。2泊分の荷物を背負って重かったこともあり、手すりの隙間から谷に落ちるんじゃないかと血の気が引いた。もちろん打ち付けたところは痛かったし。
そんなこんなでB&Bパンシオンに着いたときは心から安堵した。しかし、そのまま夕食を食べる機会は逸してしまったので、館内でカップラーメンの自販機にお世話になったのは追加で情けなかった。
部屋は狭い。これは安いんだから仕方ない。それに箱根では珍しく1人部屋も多いのが助かる。
しかし奇妙な部屋といえばそう。ホテルのシングルルームらしくない。死ぬほど狭いのに、泊まるというより住むための部屋っぽい。収納スペースとか机の造りとか。「宿」じゃなくて「寮」のにおいがする。
そして館内にはレストランはないが、ダイニング、小さめのリビング、茶室、給湯室、洗濯室などがある。この辺も「寮」とか「下宿」を彷彿とさせる。
実はこのB&Bパンシオン箱根、営業終了の理由は老朽化でも採算の問題でもない。小涌園系列で働く人の居住場所の確保が理由らしい。そう言われればぴったりだよなぁ。
最後にお風呂だけれども。もちろんお湯は温泉。冬場なので湯気がこもりやすく、たぶん無色透明だと思うがお湯の色などはよくわからない。塩素消毒のにおいはするが、浴槽から溢れて掛け流されていく量も多い。
湯口と床のお湯の流れる部分は温泉成分で赤茶色に染まっている。肌触りはきしつきもあるが、さっき入ってきたユネッサンの森の湯に比べればパンチが弱い。それでも湯上がりの指先はつるつるになった。
浴槽の底にジャクージの穴が、さらに内壁に圧注浴の穴があるが全て止まっている。近くにスイッチがあるわけではない。もうすぐ閉館になるからか、いろいろやる気がないように見える。サウナも立派なドアノブがあるのにほとんど熱気がない。綺麗にタオルを敷いてあるのにホント残念。まあこれからは宿泊客じゃなくて、従業員のお風呂になるんだろう。
系列の箱根小涌園ユネッサンを取材して記事にしています。よろしければあわせてご覧ください。
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