子連れ家族のための温泉ポイント
- 湯温★★★★☆ 泉質★★★★★ ホースで温度調節可
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★★☆ 貸切なので子連れでも
子連れ家族のための温泉ポイント
いつも気になっていたのだ。箱根湯本駅から滝通りに向かって橋を渡ると正面に見える木造建築の旅館が。そこだけまるで江戸時代さながらの雰囲気を残していたし、日帰りを受け付けると張り紙もある。
でもいかにも高そうだし(箱根の旅館の日帰りは相場が高め)、そもそも貸切風呂しかないとなると、一人ではさらに割高になるのではないか。それに意外と日帰りを受け付けていない時もあると小耳に挟んだ。気まぐれ営業なんだろうか?
それが訪ねてみることにしたきっかけは、次女と一緒だったこと、そしてちょうど前を歩いていた夫婦がガラリとドアを開けて入っていったのを見たからだ。
入るとすぐに女将さんが出てきて、うちは貸切風呂しかないよと言い放つ。全然構いません。次女と二人なら一人よりは安くなるのでは?そう思ってよくよく聞いてみると金額は非常に細かい。各浴室は定員4名で、1~4人まで全部一人当たりの入浴料が違うのだ。2人だと1人で入るよりちょっとだけ安くはなるが、そもそも2人分の入浴料を払うわけで金額的にはあまりお得感はなかった。まあ無問題。
外観で見たよりもさらに館内は歴史がかっていた。やっぱり好き、こういう建物。
案内された浴室は半月形の浴槽におしどりのタイル絵。レトロ洋風な感じ。ホースが一本浴槽に伸びている。
萬寿福の使用源泉は、箱根発祥と言われるぬるめの源泉3本と熱い自家源泉1本のミックスで掛け流し。浴室は全て窓側の浴槽内から熱い源泉を入れて、入口側からぬるい源泉×3本を入れているそう。だいたいそれでかなり熱くなるので、ホースから水で加水。この水は天成園の玉簾の瀧の天然水なのだそうだ。
正直、この日は最初からかなり加水されていてぬるいぐらいだった。色は無色透明。沢水のようなにおいが少し。
貸切時間の終了前に女将さんが声を掛けてくれる仕組み。湯上がりの指先はつるんつるんになっていた。
そしてこの日ここで女将さんから、平賀敬美術館の奥様の訃報を聞いたのだった。既に半年前から美術館は休業の札を掛けていたが、本当に残念でならない。ご冥福をお祈りいたします。