子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 濁り湯は深さが分かりにくいので注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
南茅部の誇りといえば、北海道初の国宝「中空土偶」の「茅空(かっくう)」である。なんとこの国宝、道の駅で展示している。まあ正確にいえば道の駅「縄文ロマンみなみかやべ」内にある「函館市縄文文化交流センター」だが。
そんな南茅部、現在は函館市に編入されているが元は南茅部町だったエリアに「ひろめ荘」はある。
ちょうど前日に泊まった同じ函館市の「ホテル恵風」で取材した時、南茅部にうちと同じ経営の「ひろめ荘」というホテルがあって、そこの温泉がとってもいいからと支配人に勧めていただいたので、日帰りでやってきた。
「ホテル恵風」も泉質の違う2本の自家源泉を引いていたが、「ひろめ荘」もやはり2本の源泉を所有している。ホテルのいう重曹泉ことナトリウム―塩化物・炭酸水素塩泉と、硫黄泉こと硫化水素型の含硫黄―ナトリウム―塩化物温泉。支配人曰く、特に硫黄泉がオススメとのこと。
外観はいかにも公共の宿ふう。ホテル棟の隣に「南茅部温泉センター」があり、中で繋がっている。もとは温泉センターの方は独立した日帰り温泉として専用の玄関と受付を置いていたように思うが、今はコロナ禍だからか、そちらの入口は閉鎖して、ホテル棟の受付で全て業務を行っている。
食事処も両方にあるが、ホテル棟のレストランは昼は休止していた。朝晩は宿泊者の食事処としてオープンするらしい。温泉センターの軽食コーナーの方は開いていた。
お風呂の方は、内湯には重曹泉が入っている。色は無色透明で温度は適温。黒い湯の花があると張り紙があったが、探してもこの日は見つけられなかった。
肌触りはヌルヌルとはしないがほどよく滑る。味は淡い塩味にほんの少しじゅわっと刺激があり、ほんのりゆで卵臭。
一方、露天風呂は硫黄泉。浴槽は屋根有りと屋根なしの2つあり、屋根がある方はかなり熱く44度以上ありそう。屋根がない方はごく適温。
とにかく色がとても綺麗。発光しそうな青みがかった白濁のお湯。ミルキーで表面に近い方は透明に見えるので、入っている人が浮いて見えるほど。濁りは強く、沈めた手もすぐ見えなくなる。
においは削りたての硫黄のような中に柔らかいゆで卵臭も入って、刺激とまろやかさの両方を感じる。肌触りはサラサラと。
紅葉も終わり掛けの渋い黄茶色の葉を残して山肌が見える晩秋の景色。ここでこんな硫黄臭に会えるとは思わず感激した。