子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 熱い浴槽や塩分が濃い泉質もあるので注意
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★☆ 室内温水プールが利用できるところがお勧め。お風呂も沢山あって楽しめる。
子連れ家族のための温泉ポイント
2013年に家族で宿泊し、2018年に取材を兼ねて1人で姉妹館の滝本インに泊まった。最初に2018年のコメントを、後半に2013年のレポートを載せる。
第一滝本館は登別温泉の中でも老舗で中心となる場所に建っている。大浴場は巨大な「温泉天国」で、これは日帰り利用も可。室内プールもある。
2013年に泊まったときは、「温泉天国」の温泉は七種類という触れ込みで、かつ女湯は何度数えても六種類しか無かった。フロントで訪ねてもそんなはずはないと言われたが、図を見せると確かに一種類足りませんねと言われた(男湯はちゃんと七種類)。
それが2018年に再訪すると、五種類に減っていた。後の二種類のことが気になって取材時に伺うと、本来の源泉はもともと五種類で、ミックスさせて七種類とうたっていた時期があると。
なお、五種類でも十分に贅沢だし楽しめるので問題はまったくないのだが、これが内湯や露天風呂の複数の浴槽に散らばっていると、実際に入るともうどれがどれやらわからなくなってくるのだ。
そこで私は勝手ながら順番を考えてみた。「重曹泉」「芒硝泉」「硫黄泉」「緑ばん泉」「食塩泉」、この順に入る。なかなか理にかなっているし、実際にこの順に入浴してみるとそれぞれの良さがわかると思うよ。
というところで、以下は初訪問時の2013年のレポート。
湧出量と泉質の多様さから温泉のデパートと称されるほどの登別温泉は、北海道で最も有名な温泉地であり、全国的な知名度も高い。
登別の語源はアイヌ語で「白く濁った川」。アイヌの人々も昔からこの温泉を薬湯として重宝してきた。
江戸時代1858年に埼玉出身で湯治の祖と呼ばれる滝本金蔵が、皮膚病に苦しむ妻のために湯小屋を建てたのが今の第一滝本館の始まりとされている。
以降、登別温泉の歴史はこの宿とともにあった。
今も登別温泉の温泉街から地獄谷に向かう坂の途中には滝本金蔵の名を刻んだ石碑が立っている。
1週間ほどの北海道旅行の最終日に登別温泉に泊まることが決まって、候補として最初に浮かんだのが第一滝本館だった。
いくら温泉のデパートと言ってもどこの宿でも沢山の泉質のお湯に入れるわけではない。
しかしこの第一滝本館であれば巨大な浴場には7種類もの源泉が引かれているはず。
どうせ泊まるならここにしたい。幸い宿泊料も決してお高くない。
第一滝本館の七種類の湯は以下の通り。
弱食塩泉の癒しの湯
酸性緑ばん泉の万病の湯
酸性塩類泉の鬼の湯
芒硝泉のきずの湯
重曹泉の美人の湯
酸性硫化水素泉の美肌の湯
食塩泉の熱の湯
これにプラスしてウォータースライダーの付いた屋内温水プールもある。
なおこれは男湯のラインナップで、何故か女湯には癒しの湯が存在しなかった。
浴室はとてつもなく広い。全貌が見渡せないくらいだ。
ローマ風と言うのか高い天井をいくつもの太い柱が支えていて、中央に円形の大きな浴槽があり、周辺には中ぐらいの浴槽がそれぞれ趣を変えていくつもある。歩行浴やジャグジーやサウナもある。
もう少し詳しく言うと、1階にプールがあって2階が男湯、3階が女湯。でもって男湯も女湯も階段を下りて露天風呂に出るようになっている。
昔は混浴の露天風呂があったようだが今は完全に別浴。
中央の丸い浴槽は万病の湯だった。ちょっと薄い感じがする。
右の方に洗い場や歩行浴があって、万病の湯の先の左右に美人の湯ときずの湯があった。きずの湯は不思議と安らぐ感じの湯でなかなか気に入る。
美人の湯はすべすべ感があり、これもなかなかいい感触。
美人の湯のちょっと奥まった場所に何故かここだけローマ風ではなくやけに和風の鬼の湯があった。この鬼の湯は激熱。お湯がどうのというより熱さがきりきりと来る。
一番奥の窓際にも広い浴槽があり、これはよく温まる熱の湯だった。熱の湯は歩行浴にも使われている。熱の湯はまあ普通かな。
きずの湯の裏側に露天風呂に出るドアがあった。
出るとすぐに四角い比較的大きな美肌の湯があった。
美肌の湯は浴室内の歩行浴の隣にもあったのだがそちらでは入っていなかったのでここで入った。絵にかいたような白濁湯でパパもこれで満足だろうなと思う。
やはり見た目の割に薄いような気がするが、それでも良い湯。ここに入っていたら少し雨が降ってきた。
横に階段がありその下には屋根を掛けた露天風呂が複数並んでいる。まず熱の湯があって、また美肌の湯。いかにも温泉らしい美肌の湯は人気でだいたい何人か入っている。
壁側に小さなカウンターがあり、お酒を注文したり記念写真をお撮りしますと書いてあるが今はクローズしていた。
そして一番奥に少し小さめの四角い浴槽があった。縁も木造で他のお風呂とは区切られており特別な和風風呂という感じだ。
金蔵の湯と説明があった。第一滝本館の初代館主 滝本金蔵が浸かったとされる湯船の再現だそうだ。このお風呂に入ると開けている側に小さな水車が見えた。その水車から落ちた湯が樋を伝って湯船に入るようになっている。
そうか、水車だ。昨夜泊まった豊平峡温泉の専務が言っていたじゃないか。水車を使ってお湯の温度を下げているって。
使っているお湯は万病の湯と同じ源泉のようだが、明らかにここだけお湯がいいと感じた。何がどうとうまく言えないが、ここが気に入ったのでほとんどの時間をここで過ごした。
第一滝本館は取材して記事にしています。特にお部屋や食事に関しては記事の方に詳しく書きましたのでぜひご覧ください。⇒登別温泉「第一滝本館」と「滝本イン」どっちに泊まる?違いは?