子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッド、浴室にベビーチェア、子供のおもちゃあり
子連れ家族のための温泉ポイント
いわずと知れた「うさぎ島」こと大久野島唯一の宿泊施設。ここには野生のうさぎが一説には1,000羽以上生息するとともに、旧日本軍の毒ガス研究所があったことから戦時中の建物が廃墟となって残っていることでも有名。
がしかし、コロナ禍でまず海外からの客がほぼ完全に途絶え、さらに国内客も観光できる風潮でなくなったことから、餌が激減し、うさぎも激減したと報道されたのが2020~2021年現在の状況。
このレポートは2020年12月初旬なので、既にうさぎは減り始めていたと思われるが、それでも休暇村周辺にはそれなりにいたし、子ウサギも生まれていた。そしてうさぎたちの健康状況はそんなに悪くなく見えた。その後のことはわからないけど。
とりあえず大久野島は「うさぎ」「毒ガス関係の廃墟」の他に「温泉」でもあるのだ。私がここに泊まることにしたのは、そもそも車無し一人旅で泊まれる広島県内の温泉宿を探したら本当に少なくて、その少ない中にこの「休暇村 大久野島」があったからだった。
船で渡る離島だからちょっとばかし不便だけど、でも野生のうさぎが繁殖している島にも興味があった。それで行ってみたわけだ。
温泉としてはあまり期待していなかった。飾り気のない休暇村の建物の2階の廊下の両端に浴室がある。片方が「大沓の湯」でもう片方が「小沓の湯」。その両方に男湯と女湯があるから、浴室は計4室あることになる。
大沓の方が取り立ててとても大きいとかそんなことはないが、浴槽の形は違っていた。源泉は共通だ。
温度が低い冷鉱泉だから加熱循環だろうとそんなに期待していなかったが、前日に泊まった尾道みなと館の温泉よりは温泉らしさが感じられた。無色透明でカルキ臭も含めてあまりにおいのないお湯で、浴槽内のお湯が出る部分は黒く染まっていて、湯上りは顕著に肌がつるつるする。
でもやっぱり大久野島といえば温泉よりうさぎだよね、うさぎ。だって可愛いもん。うさぎ好きじゃなくてもコロリとやられそうなくらい可愛い。
飼われているわけじゃないのに人懐こいんだよね。餌をくれると思っているから警戒心なく寄ってくる。もふもふのふわふわだし、目はくりくりだし、凶暴さのかけらもない。
旅行中、広島の人に聞いた話では、昔は学生の修学旅行先で自然はいっぱいだったけどうさぎのことなんて聞いたことがなかったと。それが2004年頃に200匹ぐらいいたはずが観光客の餌で増え始め、特に海外からのお客さんが動画で紹介してから爆発的に人気が出たと。
島内ではうさぎの餌は売っていない。その理由はこの島は国立公園内にあり、野生動物に餌付けしてはいけないといったルールがあるからなのだそうだ。しかし一方で、うさぎに餌付けすることで現在の島の観光は成り立っており、つまるところ餌付けは黙認されている状態といっていい(うさぎのためにそこここに水だけは置いてある)。
一応、道路や休暇村前のロータリーなど車が通行する所ではうさぎと触れ合ってはならないというルールがある。あとは餌をやるなともやってもいいとも言っていない。グレーゾーン。島に渡る前の大久野島行きの船の発着所ではうさぎの餌を売っているが、あれも何か抜け穴的な言い訳があるのだろう。
なお休暇村のスタッフに伺った話ではうさぎたちはペレットより生野菜の方を好むそう。私はスーパーのおつとめ品で1玉32円のサラダ菜を2玉持参したけど、めっちゃ食いつきが良かったよ。
うさぎ好きには天国のような島。うさぎは夜行性だから、「休暇村 大久野島に泊まって」夜や明け方に餌をやってうさぎにもふもふと埋まっている人もいた。
休暇村 大久野島に関しては取材記事もご覧ください⇒大久野島でうさぎと戯れたい?それなら休暇村 大久野島に泊まろう!