子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★☆☆ 泉質★★★★☆ 湯温は熱め
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★☆☆ ベビーベッドなし、脱衣所にタオルを敷いたベンチあり
子連れ家族のための温泉ポイント
受付は無人で自販機で入浴券を買ったら自分で箱に投入する仕組み。こんな雰囲気の共同浴場が残っているというのはまだ全国各地にあるが、それを地域外の人、旅行者にも門戸を開いてくれるというところは日々減っていっているように思う。
ここはそんな消えゆく風景の一つ。訪問したのは2020年の終わりごろ。コロナ禍でも今も開いているといいんだけど。
猿ヶ京温泉はダムに沈んだ温泉の一つだ。昭和33年に元の温泉街は水底に消え、現在の位置に新たな温泉街が形成された。
日帰り温泉としては立派な「まんてん星の湯」があるから一般の人はそちらに行くだろう。見晴らしの良い露天風呂もレストランもある。こちらの「いこいの湯」は地元の人のための共同浴場であり憩いの場でもあるのだろう。
おそらく以前は有人だったのかもしれないと思う受付にはポツンと入浴券を入れる箱が置かれ、休憩できるスペースは電気が付いていなかったせいか薄暗かった。とはいえ清掃は行き届いてとても綺麗にしてある。
浴室はシャワー、カランは複数あったがシャンプー、石鹸類の備え付けはない。持参したボディーソープで洗う。
浴槽はシンプルな作り。湯口の周りの壁には、しぶきに含まれる成分で赤茶けて析出物がこびりついていた。お湯自体は無色透明。温度は少し熱め。近くの湯宿温泉とお湯は似ている。
甘い石のようなにおいに肌触りが少しキシつく。キシつきながらも手と肌の間にベールをまとったようなふわりとした感触を感じる。ただしにおいはしばらくすると、沢水のような微妙なにおいに変わる。
湯上りはさっぱりしてツルツル。雪はまだ降っていたが、ちょっと上着を脱ぎたくなるような心地よい温かさ。