子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は適温
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 脱衣所にベビーベッドあり
子連れ家族のための温泉ポイント
伊香保温泉と言えば石段街だが、石段街からは徒歩10分ぐらい離れている。離れているが、黄金の湯(濁り湯の方)も白銀の湯(薄くて温度も低い方)も引いている温泉ホテル。
姉妹館に「洋風旅館ぴのん」という宿があって、私はそちらに泊まった。ぴのんに泊まっても本館である「松本楼」のお風呂に自由に入れるのだ。「ぴのん」からは坂道を上って6分ぐらい。坂道は少し急だけど。
「松本楼」はなかなか大規模なホテルで、「ぴのん」泊を証明するバッグを手に玄関に近づくと、即座に「どうぞこちらへ」と案内してくれる。あまりに素早いのでロビーや外観をゆっくり見る暇もありゃしない。「本日は女湯は8階です」と、有無を言わさずエレベーターまで誘導された。
どうも浴室は2階と8階にあり、日によって男女を入れ替えるようだ。明日の朝風呂に来れば2階にも入れるであろう。
8階だと景色が良さそう。見える方向は石段街の方向ではないが、斜面の下の方を見下ろすはず。やってきたのが暗くなりきる前で良かった。
内湯にも黄金の湯と白銀の湯の浴槽が、露天風呂にも黄金の湯と白銀の湯の浴槽が揃っているという贅沢さ。黄金は加温掛け流し、白銀は加温循環らしい。けっこう何度も伊香保温泉に来ているが、実は告白すると白銀の湯に入るのは初めてだったりする。
面白いのは内湯の白銀の湯の浴槽の底に小判が埋め込んであること。湯口の上には打ちでの小づちみたいなオブジェ。そうか、いつかは黄金の湯になりたいと、そういう意味か。
白銀の湯は無色透明で、わずかな塩素消毒臭の他は特に特徴らしいものはない。ほんの少し白い析出物ができつつある。
一方、黄金の湯は析出物もたくさんゴテゴテ。こちらもほとんどにおいがしないが、味は淡い塩味に少ししぶい不味い味。薄味だけど。引き湯距離が長いとにおいだけじゃなくて味も薄くなるのか。
露天風呂は景色は良いが、立った段階で胸元から下の高さはミラー加工のプラスチックの塀。昼間だったら透明で景色が見下ろせたかもしれないが、夜は完全にミラーになっていて、見たくもない自分の裸体を反射している。
露天風呂の黄金の湯は枕付きで、ここに頭を乗せると体が浮く。これはなかなか気に入った。それに湯船からは見えないけど、立てば一応景色が見える。町の灯りがきらめき、暮れる空に遠い山のシルエット。ノスタルジック。
さて、翌朝は2階のお風呂に入りに行った。こちらは黄金の湯の浴槽が小さく、白銀の湯の浴槽が大きい。白銀の湯の壁側には、ガラス越しに小槌を手にした大黒様。
またサウナと水風呂、人工炭酸泉まであるのに驚き。サウナは広くはないが、風除室も付いている。そして2階の黄金の湯は、浴槽サイズが小さいだけあって一番贅沢にお湯が使われている気がした。お湯的には2階の黄金の湯が一番いい。
そうそう、「松本楼」は石段街から少し離れているから、行きたければ随時車で送ってもらえるらしい。残念ながら私が泊まっているのは別館の「ぴのん」なので、あちらは石段街まで10分以上かかるけど頑張って歩いてねというスタンス。