子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 湯温はぬるめ、泉質は特に問題なし、濁り湯なので足元注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★☆☆☆ 脱衣所におむつ替え台あり
子連れ家族のための温泉ポイント
赤城山を登る道を看板に従って途中で折れると、そこは数軒の宿を有する赤城温泉へと続く道だった。老舗の赤城温泉ホテルは駐車場から坂を少し下っていく、景色の良い場所に建つそこそこ綺麗な旅館。
ちょうど数年かけて改装してきた館内を、夏前までには完全にリニューアルを終わらせるとのことで、来月にはロビーや特別室も新しくするそうだ。
季節は5月後半。ロビーの窓からは薄紫の藤の花が見えた。庭木ではなく野生のものだ。
なお、赤城温泉ホテルの浴室は撮影禁止だが、特別に許可を頂いた。
浴室はそんなに広くない。内湯はシンプルな形で、露天風呂は岩風呂。
内湯はのお湯はごく適温、露天風呂は少しぬるめだった。もともとの源泉温度が43度ということで、湯船に注げば多少温度が下がるが、そのまま加水加熱せずとも浴用に適していてちょうど良い。
しかしこの赤城温泉ホテルのお湯で一番すごいのは、なんといっても露天風呂の浴槽の縁の析出物。お花かサンゴみたいに咲いている。自然の造り上げた繊細で完璧な造形。
お湯の色は緑色の入った茶色の濁り湯。濁りはかなり強く、表面に白いカルシウムの結晶が浮いている。
このカルシウムがパイプを詰まらせ、芸術的な析出物の形を作り上げる。
一緒に入っていたえんぴつさんがここのお湯をひっきりなしに「かたいかたい」と言う。確かに首までつかるとかたさがよくわかる。
金属臭にどこか甘いにおい。味はやっぱり金属+甘じゅわっていう感じ。泡つきも少しあった。
あちこち改装して作り直しているが、浴室は10年前に作られたもの。
それ以前は川沿いの景色の良い場所に露天風呂を作っていたが、少しでもお湯を引く距離を短くしようといまの場所に作り直したという。
景色はあまり見えなくなったが、お湯の鮮度は良くなったはず。また温度も引き湯距離が短くなった分、高くなったと聞いた。温泉を大切にしている宿の姿勢がよくわかるエピソードだと思う。