子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★★ 泉質は特に刺激などなし
- 設備★★★★★ 雰囲気★★★★★ 貸切風呂のみなので子連れにも
子連れ家族のための温泉ポイント
通りすがりに見た「ただいま入浴できます」「貸切風呂入れます800円」の立て札が気になって足を止めた。
800円なのは2人以上の場合の1人料金で、1人だと1,000円だとは明記してあったが、登録有形文化財の石パネルがはめ込まれた外観がとても美しかったので、この中に入ってみたいとそそられた。
中に一歩踏み入れると、想像した通り、いやそれ以上の時代がかった空間。しかし古いだけでなくとても綺麗にしてある。磨き上げてある。これは上質なお宿。
先にお手洗いを案内してくれたが、このお手洗いがまたすごい。もし立ち寄ったならお手洗いも行ってみるといい。個室自体は大変狭いのだが、そこに至るアプローチや壁、階段が見どころなのだ。
浴室は2室あり、いずれも貸切。名前は「寛ぎの湯」と「與右衛門の湯」で、中を見て気に入った方に入って良いと伝えられる。
思ったより小さい浴室で、2~3人用サイズ。
「寛ぎの湯」は湯舟自体は白御影石だが浴槽の縁は檜、「與右衛門の湯」は浴槽全体が御影石。
木の感触が好きな私が木の縁のある「寛ぎの湯」ではなく、石の「與右衛門の湯」を選んだのは、後者の石が鯖湖湯で使われていた寒水石を譲り受けたものという説明札が立っていたからだろう。
お湯も鯖湖湯と共通だ。無色透明で淡い甘いにおいがする。温度は高すぎず入ってちょうど良いと思うような適温だった。
肌触りは最初特にこれといって感じないが、入っているとそのうちジェルを間に挟んだようなにゅるりとした感触が少しだけ感じ取れるようになる。
湯上りはしっとりすべすべする肌触りを楽しみながら小さな庭の見えるソファーで一休み。ふと気が付くと流れている音楽はジャズだった。なんともこの宿に似つかわしい。