子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 泉質は心配なし
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ プロジェクションマッピングが面白いかも
子連れ家族のための温泉ポイント
道後温泉本館のあの重厚さは一朝一夕にできたものじゃないからさ、真似はしてもしょうがない。そういう前提で作られたとおぼしき道後温泉別館の飛鳥乃湯泉。だから比べるものじゃない。"みんな違ってみんないい"ってやつじゃない?
道後温泉本館は公衆浴場として初めて国の重要文化財に指定された由緒ある木造建築。道後温泉のシンボルを一身に背負ってきたここが、老朽化等でどうしても保存修理を行わなくてはならなくなり、そこで新たに作られたのがこの別館 飛鳥乃湯泉。
オープンは2017年9月。隣の外湯の椿の湯と一部合体して、グランドオープンしたのは2017年12月26日。そして2019年1月15日からはいよいよ本館が工事に着手する(工事中の本館については、道後温泉本館の改修工事が気になるあなたに!3つの外湯の楽しみ方をお読みください)。
すなわち、2019年1月14日までは本館と別館はともに完全営業状態にあるが、以降は別館 飛鳥乃湯が、(椿の湯とともに)本館の代わりを果たさなくてはならないことになる。
道後温泉といえば猫も杓子も道後温泉本館だったわけだから、飛鳥乃湯泉は責任重大だよね。
そして話は最初に戻るが、道後温泉別館 飛鳥乃湯泉は、道後温泉本館のレプリカではない(後述の又新殿のレプリカはあるが)。むしろ飛鳥乃湯泉は新と旧の融合を目指したような外湯。新しい部分はこれでもかと最先端を行き、古い部分は明治時代建設の本館なんのその、飛鳥時代までさかのぼっちゃえときたもんだ。
あと、本館(の神の湯)と違ってシャンプー、ボディーソープの備え付けもあるし、露天風呂だってあるんだぞ。そしてそして浴室ではプロジェクションマッピングの上映までしてくれちゃうのだ(子供は喜びそう)。
内湯は入ると3方を工芸品の砥部焼に囲まれる感じ。男湯とは絵柄が異なるようだが、女湯は前が白鷺と瀬戸の小島、後ろは飛鳥時代の舟とトビウオ、右は浜千鳥。この図柄のせいで、まるで入浴していると海の中にいるみたい。
朝一番に入ったからか、お湯はたいそう新鮮。昨日めちゃこみの中で入った本館とは違う。とろとろする手触りが楽しい。道後温泉の源泉は赤ちゃんの羊水と同じpHだという。だから何と言われると困っちゃうが。
露天風呂は特に展望はないが外の空気が入り涼しい。伝統工芸品できらびやかな感じになっていて、高級旅館の露天風呂みたいではある。
ちなみに館内を飾る様々な装飾は、全て地元愛媛の伝統工芸品。和釘とか、ゼオライト和紙とか、伊予絣とか。昔から続く伝統的な素材や作り方を踏襲しながらも、現代の作家にデザインを任せた今風のアートであることもポイント。
伝統工芸品はエントランス、浴室、大広間休憩室などにも飾られているが、一番それが堪能できるのは個室休憩室。全部で5室。全てデザイン違い。使われている工芸品も異なる。
それからもうひとつ、特筆すべきは特別浴室。道後温泉本館の又新殿(皇室専用浴室)を模していて、皇室と同じ入浴法が体験できるのだ。偉い方々は、着物を召したまま入浴されるのだそうよ。ちゃんと専用のウェアが用意されているよ。