子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★★ 泉質★★★☆☆ 露天風呂はぬるめ、滑りやすい泉質なので気を付けて
- 設備★★★★☆ 雰囲気★★★☆☆ 宿泊者用脱衣所ならロッカー前は狭いが、座席のある畳スペースを有効活用すると良さそう
子連れ家族のための温泉ポイント
まさかりの刃の下(南)側の海岸線に沿って夕方の下北半島をどんどん走っていく。
比較的走りやすい道で、昼間の仏ヶ浦周辺と比べればあっという間に距離が稼げる。
今夜の宿泊地はまさかりの刃の付け根のむつ市内。
便宜上、むつ市内と呼んでいるが、むつ市中心地の田名部平野の辺りのこと。
この日、お風呂などで会った何人かの人に、むつ市内に泊ると言ったらみんな「むつグランドホテル?」と聞き返してきた。それくらいむつで宿泊と言えばグランドホテルのイメージは強いらしい。
むつグランドホテルは町の中心部を抜けて橋を渡った先の丘の上に建っていた。
低層の建物が多い市内で、ひときわ高くそびえている。
夫曰く、日本三大夜景の一つの函館の夜景に負けじとむつの夜景が今売出し中なのだそうだ。
今夜の部屋の窓からの夜景は期待できそうだ。
むつグランドホテルの温泉は斗南温泉美人の湯といい、ホテルの敷地内、駐車場の横に別棟になっていて、普通に日帰り温泉として営業している。
斗南(となみ)温泉の斗南とは、斗南藩から来ている。
斗南藩とは戊辰戦争後に敗れ、逆賊の汚名を着せられた会津藩がこの地(現むつ市田名部)に復興を許された藩であり、わずか1年ほどの短期間であるがここで藩政を行った。
その後廃藩置県、弘前への吸収合併を経て、会津より流れてきた人々は霧散し、今は史跡も多くは残らない。
しかし斗南藩主-会津藩主であった松平一族と斗南温泉を併設するむつグランドホテルの菊池企業グループは繋がりを有しているようで、館内の廊下には松平一族の家系図や写真も飾られている。
むつグランドホテルに宿泊した場合は、館内通路を通って斗南温泉美人の湯を無料で何回でも利用できる。
ただし、深夜や早朝は使えないのが残念。
日帰り客向けの温泉営業時間は6時から23時。
宿泊者専用は早朝それより1時間利用時間が長いだけ。
1階に降りてフロントと玄関の間を通り、連絡通路を渡って小奇麗な受付に出る。
受付の担当はてきぱきと愛想の良いお姉さんたちだった。
ここは宿泊者専用の受付で、ここで部屋の鍵を預かってもらい、代わりにロッカーキーを受け取る。
このロッカーキーは脱衣所のロッカーに使えるとともに、宿泊者専用浴室と一般浴室の間のドアを開け閉めする電子キーになっている。
宿泊者専用の内湯と露天風呂は、一般用の浴室のミニチュアというか、ほぼ半分ぐらいの大きさ。
隔てる壁を境にしているだけで、露天風呂の景観はほぼ同じと言ってよい。
内湯の方は宿泊者専用は洗い場と浴槽が一つだが、一般用はその他に水風呂、サウナ、微細泡のジャグジー、電気風呂、つぼ状の掛け湯槽などがある。
わずかな焦げ臭があり、湯上りは少しべとつく感じあり。
紅茶色のお湯ですごくにゅるとろする。
この時の青森旅行の中で、真っ黒だった東北温泉に次ぐにゅるにゅる具合。入ってすぐに指の間がにゅるりんと滑るようになる。
内湯は熱め。露天風呂はぬるめ。
高台の景色の良い場所にホテルはあるが、景観は露天風呂の縁からの距離や柵によってかなりぎりぎり無理め。
つまり、お風呂の手前で立って初めてなんとか見えるが、お風呂に入っちゃうと何も見えない。
せっかくの立地が全然活かせていないのはかなり勿体ない。
一応夜景になるときらきら光っているので、柵の隙間からわずかに見えるとも見えないとも・・・やっぱり湯船に入ると全然見えないや。
お風呂から上がると、窓の外はきらっきらになっていた。
部屋から街の夜景を見下ろすのは贅沢な気分。
さて、そろそろ夕食を食べに行くか。