子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★★☆ 温度は露天風呂がぬるめ、塩泉なので長湯に注意
- 設備★★★☆☆ 雰囲気★★★☆☆
子連れ家族のための温泉ポイント
小又川に沿って、あるいは離れて県道の1本道がダム湖である大平湖まで伸びている。道の先にはスキー場があるわけでもない。雪のない季節なら大館市あるいは八幡平方面へ抜ける道に出ることもできるが、冬は何のために除雪しているのだろうと不思議になるほど。
道の先には2軒の宿があり冬季も休まず営業していた(コロナ禍の2020末~2021シーズンは別)。本当に遠くまで来たという感じだ。
手前の道をちょっと入ったところにあるのが秘湯を守る会所属の「杣温泉旅館」。県道沿いだがより奥まったところにあるのが「森吉山荘」。この辺りには他に何もない。でも昔は鉱山やダム建設で栄えて集落も学校もあったという。
「森吉山荘」は元国民宿舎。華美なところはなく簡素ながら、建物は小綺麗で快適。秘湯の趣を楽しむなら「杣温泉旅館」、設備が新しく快適な滞在を求めるなら「森吉山荘」というところか。
非常に合理的な運営をしていて、サービスは簡略化。その代わりに夕食時はビールも日本酒も飲み放題となる。時間制限こそあるが悪くない地酒まで自由に飲んでいいというのはかなりの太っ腹。それはいろいろセルフサービスにしているから可能なことだという。なんといっても高いのは人件費だからね。
お風呂は男女別に内湯と露天風呂とあって、さらにサウナの備え付けもある。サウナはとても人気があるよという話。
ただしせっかくの素敵な露天風呂は冬季(12月~3月)は休業。理由はというと、ヒートショック対策とのこと。そんなことを言ったら全国すべての露天風呂が冬はお休みになっちゃうじゃんと言いたいところだが、実際にヒートショックで困った人がいたからと言われると、客側から無理なお願いもできないというもの。
源泉は「杣温泉旅館」から引いている。市との契約で杣温泉は決まった量を森吉山荘に譲らなければならないことになっているそうだ。その代わりに温泉のくみ上げに関する支出も「森吉山荘」が協力しているのだろう。
杣温泉から少し距離がある分、ここまで引いてきた源泉は温度が下がる。だから外気温に影響を受ける露天風呂はぬるめだという。
「森吉山荘」のご主人は大平湖の遊覧船の船長もしていたとか。自家製の美味しい山ぶどう酒なども作っている。
私は泊まるなら源泉に近い「杣温泉旅館」がいいなと思っているけど、お酒大好きな夫ならきっと「森吉山荘」だなというと思う。