子連れ家族のための温泉ポイント
- 温度★★★★☆ 泉質★★★☆☆ 泉質はそれほどの刺激はない、湯温はどれもぬるめで良い
- 設備★★☆☆☆ 雰囲気★★★★★ 混浴露天風呂の脱衣所はワイルドであまり赤ちゃん向きではない
子連れ家族のための温泉ポイント
景勝地 田沢湖から30分ほど上ると、水沢温泉、田沢湖高原温泉などを過ぎ、秘湯の一軒宿が集まる乳頭温泉郷に着く。その車道の突き当たりに位置するのが、黒湯温泉だ。
今のように鶴の湯温泉が全国的に有名になる前は、黒湯が乳頭温泉郷の中では一番人気を誇っていた。古いガイドブックなど読むと、見学者が列を成しているので落ち着いて入浴できないとある。ちなみにそのころは鶴の湯は穴場で空いていたらしい。
黒湯の一番有名な屋根をかけた混浴露天風呂などは、それほど大きくないので、今ぐらいの静けさがちょうど良いのではないだろうか。
駐車場に車をおいて、急坂を降りる。
坂の下に、湯治場の雰囲気を残した萱葺き屋根の棟が見えてくる。萱葺きが全ての建物でないのが、残念だが、冬季休業だし手入れも大変なのだろう。
入り口に高山植物保護監視所の看板がかかっている。料金を払って外に出ると、右に混浴露天風呂。左に女性専用露天風呂とある。
女性専用に入るのも良いけど、家族全員で入れるかもしれないから、混浴に行ってみよう。
鄙びた感じの湯小屋があり、浴槽とは御簾で仕切られただけの脱衣所がある。その奥に屋根のついた露天風呂。
色は鶴の湯ほどではないけど白濁していて、匂いは鶴の湯より強い硫黄臭。味は酸味はほとんどなくてちょっと苦い。
湯小屋の入り口には、水着着用お断りの文字が。混浴だし管理棟から離れているので、水着で入る人がいるのだろう。
湯小屋の奥には、有名な打たせ湯がある。二本、湯が落ちていて、娘たちはこれがいたくお気に入り。背中が痒くなったといいながら、いつまでも浴びていた。ちょっと見晴らしが良すぎるので私は行かなかった。
この打たせ湯から先に、湯畑があるらしい。火傷をする客が後を絶たないらしく、現在は立ち入り禁止となっている。雑誌で見た黒湯の写真に、その湯畑が載っていて、雰囲気がとても良かったので見てみたかったが残念だ。
露天風呂は屋根こそかかっているものの、周りは自然に囲まれていて風通しも良いので、とても気持ちいい。湯もそれほど熱くないので、ついついのんびりしてしまう。風が吹き抜けていって、草の葉がさわさわと鳴っていて、思わず時間を忘れてしまった。
追記
乳頭温泉郷の鶴の湯・妙乃湯・蟹場・大釜・孫六・黒湯・休暇村いずれかの宿に宿泊すると、「乳頭温泉郷湯めぐり帖」(1,500円)を購入することができる。
これは一回ずつ乳頭温泉郷の各宿の湯に入れるというもので、三ヵ所回れば元が取れてしまうというありがたいスタンプ帳だ。