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しあわせの丘リゾートキャンプ場日記
秋の房総・勝浦の旅

5.天然サウナの洞窟風呂






 さて、新川にはもう一つ自慢のお風呂がある。
 館内の洞窟風呂だ。
 当然両方入っていくでしょという私たちにパパは一人呆れ顔。
 「俺はもういいから、どうぞ入りたい人だけで入ってらっしゃい」

 子どもたちはどうするかなぁと思っていたら、洞窟というのに興味を惹かれたのか、ついてくると言う。
 玄関でスリッパに履き替えて、下へ降りる階段を覗き込むと、何だか怪しげな雰囲気。
 階段自体が狭く見通しが悪く洞窟めいている。
 レナははいていたスリッパがぬげてしまい、なかなか階段を下りられずにいる。
 下からむわっと熱気が上がってきた。


この薄暗い階段の下に洞窟風呂がある



 地下洞窟風呂には天然サウナというキャッチコピーがついていたが、脱衣所から既にサウナ状態で着ている服が張り付きそうだ。
 なんだかちょっと先月行った鳴子のホテル瀧嶋の薬湯を思い出すシチュエーション。
 お風呂はそれほど広くはないのだが、湯気が籠もって洞窟風で薄暗く、しかもお湯が黒いことも相まって、ぱっと見は奥深くまで続いているように見えてしまう。
 先ほど露天風呂で感じたアンモニア臭が、籠もっている分、より強く感じられてあまり長くは入っていられない。
 確かにミストサウナ風の効果は高いかもしれないが、閉鎖的な印象もそれほど好きになれず、長湯はできなかった。
 それに地下と言っても何故か窓がある。
 窓を開けてみると中途半端な庭園みたいなものが見えて妙な感じだった。よく見ると、窓は開けないで下さいとも書いてある。しまった、これ、開けちゃいけないものだったのね。
 湯上がりの肌はまあまあすべすべ。
 よく温まって暑いくらい。
 個人的にはやっぱり新川のお風呂は露天風呂の方が良かったなという印象だった。


これが洞窟風呂(女湯)



 駐車場に戻ると、あれ? パパがいない。
 がっちゃん、yuko_nekoさん、顔を見合わせて、誰も彼の姿を見ていないことに気づく。
 まさかまだ旅館に残っているのかな、と、携帯片手に探しに行こうとしたら、大通りの方から歩いてくる姿が見えた。手にはがさがさ袋。
 「どこ行ってたの?」
 「ちょっとね」
 ああ判った。さっき滝見苑の方にうっかり曲がってしまったあの曲がり角の所に農産物直売所のようなものが見えていたからあそこか。
 「なに、たいしたもの売ってなかったよ」
 yuko_nekoさんが私も行きたかったと言った。



3-6また渓谷は素通りですかへ続く


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