そこはまさに北の果てといった場所だった。
正面に海。右手に灯台のある弁天島が見えて、遠くに何隻かのコンテナ船がゆっくりと航行している。
北海道までの距離は17.5キロとのことだが、雲が低く垂れこめていて水平線に陸地は見えない。
しかし下風呂でも思ったけど、下北半島のかもめはみんないい体格してるな。いい餌を食べているのか随分と丸っこい。北海道や関東の海沿いで見るカモメよりもみんな絶対に太っている。
「まぐろ一本釣りの町 おおま」と書かれたモニュメントは、近くで見ると意外に可愛らしく、夫はそのマグロの口元に針が引っかかっているのを見つけて芸が細かいなぁと唸っている。
他にも本州最北端を表す石碑や石川啄木の歌碑などもある。
ざざんざざんと波の音が聞こえるが、それ以上にスピーカーから流れてくる演歌だかなんだかの音楽がなぁ。
何枚か写真を撮った後振り返ると、ちょうど大間崎の道を挟んだところにある「本州最北端の店」と看板を掲げた川端商店という店のおばちゃんが何か見ていってと話しかけてきた。
このところずっと天気が悪く、漁も大変。まあマグロは捕れているんだけど、うちは昆布が乾かなくて商売あがったりだと。
結局昆布とフノリを購入。商売上手だった。
その後モニュメントの隣に建つ大間崎レストハウスに入り、大間の観光マップなど貰った。
ここでは本州最北端の到着証明書も200円で販売している。買わないけど。
午前11時。まだランチにはちょっと早い。
となると、温泉に入るか。大間温泉には海峡保養センターと養老センターという二ヶ所の入浴施設があるが、養老センターの方に行くつもり。