この頃から急速に通路が広くなり、気が付くと結構中に観光客が大勢いることがわかった。
みんなどっからあらわれたんだ?と思うほど。
下り道のコースなので広い洞内を見下ろす場所にいる。室内プールのように中にいる人たちの声があちこちに反響してわんわん聞こえる感じ。
とにかく秋芳洞で一番驚いたのはその広さ。
複雑な鍾乳石やルートの長さではなく、広がり。地下にこんなに広い空間が隠されていたなんて、初めて発見した人はびっくりしただろうな。
石灰岩が溶け込んで青白く見える川もある。
千町田のところでは水がステンドグラスのよう。
降りていけばどんどん空間は広くなってきて、たぶん一番の見どころである百枚皿があった。
トルコのパムッカレみたいなあれだよ。
さっきの千町田が立体的になって、色も豪華な金色になった感じ。
そして最後はさながら地底湖のような静謐とした川に張り出した通路を通り、洞内の湿度でうすぼんやりとした奥の方から少しずつ光が差しこんできて、近づいていくとますます眩しくなり、滝の流れる音とともに鍾乳洞の出口に出ていた。