日本全国温泉が発見された時の伝説には、動物が発見したものと空海などの高僧が発見したものがだいたい二大勢力を作っていると思われる。
昨日立ち寄った湯免温泉あたりは動物と高僧の2パターンを用意していたが、昨夜泊まった湯田温泉は動物系。
権限山の麓の池に毎晩やってきた白狐が傷を癒したという。
不思議に思った和尚が池の水をすくうとそれはほんのり温かく、掘れば温泉が湧き出でたと。
そこでその湯は白狐の湯として知られ、今も湯田温泉の町中にはあちらこちらに狐のモチーフがちりばめられている。
ところでその権限山ってどこなんだろう?
地図で探せば湯田温泉と山口市の中心部の間にあった。今も熊野神社が祀られている。
今朝の西日本の天気予報によると、関西以西、四国や九州北部も含めて、完全な晴れマークがついているのは山口と広島ぐらい。
これはなかなか幸運だ。
古都の萩と奇観 秋吉台は晴れた日に行きたいと思って日程をずらしたぐらいだから、今日の晴れは待ち望んでいたものだ。
きっとイメージ通りの景色が見られるに違いない。
そういえば昨夜夕食後に仲居さんから、二階に宴会のお客様が入っているのでもしかしたら少しうるさいかもしれないと申し訳なさそうに言われたが、まったく騒いでいる気配もしなかった。
十分静かだった。ぐっすりと眠れた。