ここまで来れば角島大橋までもうすぐだ。
角島大橋は初めて写真で見た時、絶対沖縄だと思った。
海の色が珊瑚礁のある砂浜のそれで、何度か通った古宇利島の古宇利大橋と橋の形は違うけど、あの辺の島に続く橋なんだとばかり思っていた。
山口県だって知ったのはしばらく経ってから。
山口にこんな綺麗な海があるなんて知らなかった。
橋の形もとても絵になる。
そういえば山口県には日本三名橋のひとつ錦帯橋もある。
ひそかに山口県って美橋の宝庫なんじゃ。
「あっ、そこ曲がって」
思わずハンドルを切らせた場所はホテル西長門リゾートへ続く道路だった。
西長門リゾートも今回宿泊を検討した中に入っていた。
角島大橋をのぞむ風光明媚なリゾートホテルというのにも惹かれたが(ここも温泉だし)、もし宿泊日に晴れなかったら魅力大幅ダウンかもと結局蛍飛ぶ鄙びた温泉街の俵山にしてしまった。
さっきの道の駅よりはぐぅんと橋に近づいていた。
斜めに見下ろしているロケーション。
やっぱり橋のたもとの海の色が凄い。
西長門リゾートに行くわけじゃないから車をUターンさせて、もうちょっと橋に近づく。
いろんな写真で角島大橋を見たが、みんなどこで写真を撮っているんだろうと不思議に思っていた。車に乗っていて、通りすがりにシャッターを押しているんだろうか。
橋まで来るとみんなが取っている場所が判った。
橋を渡る手前の角に駐車場があって、ちょっとした展望所もある。
「ねぇねぇ、あそこで停まってもらっていい?」
「はいはい」
やった。ゆっくり撮れる。
車から降りると走って展望所へ。
道を渡って階段昇って・・・。
わぁい、海も空も真っ青だ。この日に角島に来ることにしていて良かった。
有機的にカーブした橋は本土と角島の間にある鳩島の手前で波打ちながらひゅうっと左に曲がって島影に消えている。
風が強い。飛ばされる髪がじゃま。
本当にここは景色の良い場所だ。