まさか立って食べるわけでもあるまいと店の人に場所を聞くと、みなさん外で食べられるようですよと海側を指差される。
ほしいものを選んでトレイに載せてもらうと、私たちも唐戸市場の建物の外に出てみた。
中央通路をまっすぐ進んで海側に抜けたところは、道路を挟んで海に張り出した通り沿いのウッドスペースになっていて、散歩している人や釣り糸を垂れている人に交じって、馬関街の寿司を食べている人もあちこちにいた。
等間隔に椰子の植わっているところが段差になっていて、ここに座れる。
ただし天気がいいので外に出るとものすごく暑かった。
直射日光で買ったばかりの寿司が傷みそうと心配になるくらい。
パパは一回市場の中に戻ってフグを使った味噌汁も買ってきた。
それではいただきま~すっ。
大トロとエビがすごく美味しい。ウニは量もちょっとだったし、まあ普通かな。
後からナイジェルさんに山口ではあまり鮪食べないよ。全国的に山口での消費量が凄く少ないんだよって聞いてびっくり。なんで食べないんだろう。他にも美味しい魚が多すぎるからかな。
フグは・・・あ、まあ山口では福と掛けてフクと呼ぶらしいけど、とりあえず全国的名称で・・・フグはここで味噌汁は食べたけど、刺身は食べられなかった。うすーく切ってボタンの花みたいに並べた真空パックは市場で少し売っていたけど、その場で食べるっていう雰囲気じゃないし。
私は本格的なフグを食べたことが無かった。
今は季節外れだけど養殖物ならあるって言うから、山口旅行のどこかでフグ刺しを食べられるんじゃないかと期待していたんだけど、実は最後まで食べる機会が無かった。
これは季節を変えてまた山口に行かなきゃいけないかも。
最後にナイジェルさんお勧めだった干しエビなど加工品を買って唐戸市場を後にした。
下関には他にも関門海峡を見下ろす火の山公園だとか、武蔵小次郎の巌流島だとか、ペンギンが売りの水族館 海響館だとか、竜宮城みたいな赤間神社だとか、いろいろ見どころがあるし、海峡を渡って大正時代の建物が残る北九州の門司に行くとかいう観光もできるんだけど、今回は駆け足なので唐戸市場だけになってしまった。