唐戸市場の建物はまだ新しそうだ。
屋上から2階まで降りると、ちょうど吹き抜けになった天井の高い市場を見下ろすようになっていて、中央の一番広い通路の海側の方に観光客が群がるようになっているのが見えた。
たぶんあの辺が馬関街なんだ。
でもその一角を除いて、既に店じまいしている所も多い。市場は朝が勝負。既に昼過ぎの今頃は売る魚も残らず、区画された各々の店は空っぽだ。
1階まで降りた。市場のメインフロアーだ。
馬関市場として開いている店舗は思ったほど多くは無く、中央の通りの左右にそれぞれ2~3軒ずつ。
一軒はフグ専門店で、フグの唐揚げやてんぷらを扱っているが、他は寿司屋。ほぼ一貫100円で、一部のネタだけが200~500円と高い値段が付けられている。
客は冷蔵ケースに並べられたそれら寿司をあれこれと指差して、店の人に発泡スチロールのトレイに入れて売ってもらう。
選ぶネタにも寄るけれど、一人800~1,000円も出せばお腹いっぱいになりそうだ。
なんとなく釧路和商市場の勝手丼を思い出す。あれよりは安いと思うが。