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◆◇家族でスキー◇◆
星野リゾート裏磐梯ホテル宿泊記

6.銅沼と磐梯山の火口








銅沼の立札



 しばらく歩くと立札が一本立っていた。
 銅沼(あかぬま)と磐梯山と書かれている。ここで木立は切れて、その先には沼が凍りつきその上に雪が積もった平らな場所があり、さらにその奥に立ちはだかるように山がそびえていた。
 銅沼は今は凍って雪が乗り真っ白だが、グリーンシーズンにはその名の通り赤っぽい色をしているという。
 噴火で形成された強酸性の沼であり、成分には多くの金属が溶け込みとてもなめられた味ではないとか。
 今の時期はすっかり凍りついて、その上を自由に歩くこともできる。
 実際このイエローフォールへ行くネイチャーツアーは銅沼を歩く。
 これまでの道は作られた溝を外れないようにと言われたが、ここにきて、沼の上は好きなところを歩いて良いと言われた。
 子供たちは喜んで蛇行してまわる。
 ストックで雪をざくざくと突くと、凍った表面がよくわかる。


凍った銅沼の上を渡る



 磐梯山は活火山で1888年(明治21年)に大きな噴火を起こしている。
 この時の被害は甚大で、特に北側、すなわち今いるこの斜面、裏磐梯側の集落を岩屑なだれで押し流し、500人近い死者を出した。
 檜原湖をはじめとする裏磐梯の代表的な景観もすべてこの時に形作られたものだ。
 今あるこの景色が地球の歴史どころか日本の歴史で考えても本当に最近できたものということになる。そしてその磐梯山は今も火口から絶え間なく白い煙を上げ続けている。

 イエローフォールに行くこのツアーは磐梯山の火口を歩くジオツアーでもあるのだが、火口と言っても噴気孔の前に立って中を見下ろすというわけではなく、この銅沼から磐梯山の岩肌を見上げると、その途中に噴煙を上げる箇所が二つほど見えるというものだった。
 噴煙を上げているのは山の頂上ではないし、周辺に木も生えているのでここが火口と言われてもピンと来ないが、それでもほんの120年ぐらい前に大噴火を起こした山の今も活きている内部のほころびだと思うと圧倒されるものがある。
 なお、噴気の周辺は硫化水素で危険なので近づいてはいけない。


中央のもくもくと噴煙が上がっているのが磐梯山の火口。


ひとつ上の画像の火口がここでは右上に。位置や大きさが何となくわかるかな?




3-7イエローフォールへ続く


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