浴室に入るのはドキドキする。ずっと入りたかったところだし、天下の玉川温泉だから。
浴室は一言で言うなら凄く風格があった。
天井の木組みも好き。ミスト状で全体が霞んで見える中、中央に通路、右の窓側に濃度50%の浴槽があり、左側に100%の浴槽と、50%のジャグジー浴槽、弱酸性浴槽などがある。
奥の方に進むと寝湯、打たせ湯、箱蒸しなどもあった。この形の箱蒸しって後生掛が有名だけど玉川にもあるんだぁ。へー。
ほんのちょっと50%に入った後、やっぱり100%だよなと意を決して移動する。
刺激が強いので39度に設定してあると言うお湯は、酸性で溶けてぬるつくと言うより、アワアワのお湯に入った時のような手触りがする(別に泡がついているわけではない)。
においはあまりしない。わずかに鉄っぽい金属臭がするか。玉川温泉に近づく時、あたり一帯からゆで卵臭がしたのに意外だ。
飲泉用のプラカップもあったので飲んでみる。あとで新玉川で薄めないと飲んではいけないと書いてあったのに気づいたけど、この時はそのまま飲んだ(薄め方は書いてあったけど、強制とは気付かず)。
酸っぱいものが苦手な私は涙目になるほど酸っぱい。酢かな。さらに食べ物っぽい苦さ(薬っぽい苦さじゃなく)もある。沢山は飲めない。歯が溶けそう(言い過ぎ)。喉が痛くなる。
もう一度100%に入って少しゆっくりする。やっぱりここに入っている人が一番多い。
入浴者の年代はさまざまだけど、みんな体をまったく動かさず、銅像のように静かに入っている。
入っているうちに体の粘膜部分と言うか、皮膚の薄いところがヒリヒリ痛み出す。ひぇぇぇぇぇぇ~さすが玉川温泉。
傷があったら痛いと思って傷は作らないように注意していたけど、まさか傷が無くてもこんなに傷むとは。
お湯は淡いすりガラスのような濁りが少しだけ。色はよくわからない。
うっすらと光が差しこむ中、ジプサムきらきら君も少し見えたり。
ちなみに夫も傷には注意していたが、うっかり顎まで沈めてしまい、髭剃り跡が「ぎゃ~」となったらしい。よりにもよって今朝、髭そってたもんね。普段、旅行中はあまりそらないのに。
彼曰く、浴槽のお湯だけでなく、天井からの雫も凶器だと言っていたが、これを実感するのは私はこのあと新玉川温泉に入ってからだった。
やませみさんのアドバイスがあったので、そのままは上がらず、弱酸性浴槽で少し薄めてから上がった。夫も同様にしたそうだ。