朝の弱い私は自宅を出発するのが6時ごろだと聞いてちょっとホッとした。
天候は曇り。予報では後半に晴れる日もあるようだが、全体的には芳しくない。
東北道の佐野サービスエリアでメロンパンを買って車の中で朝食。福島飯坂ICで高速を降りたのは9時ちょっと前。
空は明るくなっていた。うすぼんやりした春っぽい青空。今にして思えば貴重な晴れだった。
最初の訪問地は決めていた。福島県の飯坂温泉だ。今夜の宿泊は岩手県の花巻温泉郷だが、一気に岩手まで北上するのは辛い。夫は飯坂温泉あたりで一休みしたいと提案して決定した。
実際飯坂温泉はちょうど良い場所にあった。東京からおよそ3時間の道程。それにICから近く、朝早くから共同浴場が開いている。
飯坂温泉の共同浴場は全部で九つ。どれもあっついお湯で知られている。
一番有名なのが鯖湖湯(さばこゆ)。松尾芭蕉が立ち寄ったという言い伝えがある。いや言い伝えというのは正しくないか。奥の細道に行ったことが書いてあるのだから。
今年の桜は全般的に早く、特に東北地方は関西より早く咲いたと言われるほどだったのであまり花の期待はしていなかったのだが、飯坂温泉に近づくと並木の花水木が満開。嬉しくなる。
飯坂温泉に最後に来たのはいつだったか。各共同浴場には駐車場が無いので、確か飯坂温泉観光会館であるパルセいいざかに車を停めたはず。今回も同様に。ここはけんか祭りで知られる飯坂温泉の鎮守である八幡神社が近い。
共同浴場で言えば八幡の湯が近くて次に鯖湖湯かな。
この二ヶ所は入湯済みなので、今回は鯖湖湯再訪の他にもう一ヶ所、別の共同浴場にも行ってみようと思っていた。