混浴の露天風呂が外の急斜面の階段を上がったところにあるらしいので、まずそこに行こうとしたら、上の方から賑やかなしゃべり声が。
例のグループか。
混浴は後回しにしよう。
普通に男女別の浴室に行こう。
男女別の大浴場は無人独占だった。
脱衣所は外観からすると作り直して小奇麗な感じ。
浴室はちょっとはげかけたタイル張り。湯気の籠っていて、浴槽も細かい亀甲のタイルでできている。
年季の入ったレトロ感。
湯口近くはお湯の成分でタイルが黒く染まっている。
お湯はほぼ透明で熱め。
もう肌のするする具合は湯荘 白樺のせいでまったく他の温泉が評価できない。今でも異常なくらいつるつるすべる。
お湯のにおいは何かあるんだけど、何と言ってよいか、淡くてうまく表現できない。
浴槽のお湯が熱いから湯口も触れないかと思ったが、ぎりぎり触れる温度。
湯口のお湯は金属臭。それも鉄じゃなくてアルミみたいな感じに植物の青臭さのようなにおいが混じっている。
しみじみ系のお湯だった。
そのうち一人入ってきたのを機に上がった。
もう一度露天風呂の様子を見に行こうと思ったが、相変わらずそちらの方からは賑やかな声が聞こえていたので諦めた。
その長居っぷりから、彼らは温泉の数よりも混浴に入ることが目的かもしれないなと思った。