2.岩舟の湯と室生の湯
まずは露天風呂へ。
朝の空気が冷たい。
四角いまあまあの大きさの浴槽。
縁は檜で囲われている。
さらに露天風呂のあるスペース自体、周りより低い位置に作られていて景色が見えない。
見晴らしが悪いのは予想外だった。場所を考えれば当然なのだが、なんとなく四万グランドホテルぐらいのネームバリューがあればもうちょっとロケーションの良いお風呂を持っているのではないかと思いこんでいたのだ。
まあ、自然景観を見ながらのんびりしたい人は、
たむらの森のこだまへ行けということなのかもしれない。
お湯はかなりぬるかった。
四万温泉のお湯はもうちょっと熱い方が四万温泉らしいな。
臭いは浴槽の木の臭いの他は特に感じられず。きしつきながらもすべすべする肌触りはたむらの方のお風呂と一緒。
一応グランドホテルの岩舟の湯と室生の湯は、岩根の湯源泉と言うことでたむら本館のお湯とは違うのだ。といってもこれといって印象に違いは無いのだが。
しばらく温まった後、檜の浴槽の隣に二つ並んでいた樽風呂にどぶんと入ってみた。
最初は飾りかと思ったが、これもちゃんと浴槽になっている。
源泉が樋を伝わってきて、樽の中に注がれるようになっている。
見上げると垣根の向こうからのぞく紅葉。
晩秋の朝風呂だ。