沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*
「うっわー、凄い蝶。枯れ葉みたいだよ。それもボロボロの枯れ葉みたい。よくできてるなー」
思わず変わった蝶を見かけてなきじん海辺の自然学校の正面玄関を越えて、裏手の方まで進んでいった。
あっきーさんが「あんまり茂みに入るとハブが出ますよ」と言ったのを思い出した。やばいやばい。
あっきーさんたちが自然学校の主、naruさんに教えてもらったことにこんなことがあるそうだ。
「四輪車に乗っていてハブを見つけたら必ず轢くように。二輪車に乗っていてハブを見つけたらよけるように。二輪で尾の方を轢いても頭をもたげて後部座席に乗っている人に噛み付くことがあるから」だって。
想像するだけで怖い。ハブは猛毒の毒蛇で噛まれると死ぬこともある。
ちなみにこのとき私が見つけた蝶は、後で調べたらイシガキチョウという名前だった。
途中で蝶を見つけて横道に逸れてしまったが、私は本当は庭に出ようとしていた。
昨日と同様、パパはまた海に面したテーブル席で呑気に煙草をふかしていた。
「パパーッ」
「ん?」
このままではまた飲み始めてしまう。昨日と同じシチュエーションで、ここでぷしゅっと缶ビールを開けてしまうのは目に見えている。
そうしたらまた夕食を食べに行くのにタクシーを呼んだりしなきゃならない。
「いいことを思いついたよ。ここでくつろいで飲み始めないで、今から早めの夕食を食べに行く。戻ってきてからここで飲むべきだ」
だって海辺の自然学校から歩いて行かれる範囲に食事処は無いのだから。
昨日の夕食は美味しいアグー豚の食べられる「とり好」だった。
とり好に行くときに冗談で「今日はフリークーポン誌で食事処を見つけたけど、明日は自然学校の人にお勧めの店を聞いてみよう。でも聞いても「とり好」しか勧められなかったらどうしよう」と言っていたが、本当にこれは冗談ではなかった。
フロントであっきーさんに「食事に行きたいんだけどどこか近くにお勧めのお店はある?」と聞いたところ、案の定「とり好」。
「とり好は昨日行っちゃったんだよね。二日続けてとり好・・・でもまあ悪くはないんだけどさ、他にないかな」
「・・・そうですかー、もう行っちゃったんですかー。あとはよく知らないんですよね。行ったことが無くて」
聞いてみると自然学校の住み込みヘルパーさんたちは三食食事が出るのでほとんど外食しないのだとか。とり好だけは何度かnaruさんに連れていってもらったことがあるらしい。
「後は・・・くろちゃんって言う沖縄の家庭料理の店があるんですよ。それから中華の店もあったかなぁ」
し、しかしここに1泊じゃなくて2泊とか3泊とか一週間とか滞在する人も多いだろうに、みんないったい何処で食事しているのやら。
「とり好、くろちゃん、中華、とり好、くろちゃん、中華・・・ですかね」
あのね~。