沖縄・子連れで体験旅行!
*子連れ沖縄旅行記3*

14.おんなの駅なかゆくい市場とパリのパン屋さん

　帰り道はやはりナビ任せ。
　道路は道の駅　嘉手納の横を通り、米軍基地のど真ん中を突っ切っていく。
　何だか不思議だなぁ。
　この道路の両側は日本にして日本にあらず。
　椰子の街路樹の続く二車線の道が、国境のように見えてくる。
　道の両脇は緑が深く、何も見えない。柵の向こうはアメリカ。柵の向こうは戦地に繋がっている。
　私たちはそのことに目を塞いだまま、黙ってレンタカーを走らせている。

　ものものしい雰囲気は何時の間にか消えて、また青い海が見えてきた。
　ルネッサンスリゾートオキナワを過ぎると、おんなの駅なかゆくい市場がある。時間もあるしちょっとここに寄っていこう。

　「おんなの駅」の「おんな」は、「女」じゃなくて「恩納村の恩納」ね。
　二年前にドラゴンフルーツのあまりの格安ぶりにたまげた市場。
　でも去年はさほどではなかった。ちなみに去年たまげたのは道の駅おおぎみのマンゴー。果物は年によって出来が違うから、どうやらいつも「ここが良い」とは言えないのが辛いところ。
　まあ格安ドラゴンフルーツはなくともここはいつも賑わっている。
　スーパーマーケットと違って沖縄らしい珍しい野菜や果物、昔ながらの手作りお菓子なんかも豊富だ。
　後部座席で子どもたちが寝ていたので、私一人で中に入った。
　マンゴーはやっぱり高い。
　なになに、張り紙があるぞ。
　「台風は、農家さんらにすっごい被害をあたえ、野菜がほとんどやられてしまいました。ご了承下さい」
　なんか大人の言葉遣いと子供の言葉遣いが入り交じっているような感じ。
　でももちろん内容はよく判る。大変だったろうな。

　いろいろ見て回ったが、結局野菜と果物は買わず・・・。
　2階に美味しそうなパン屋が出来ていたのでこれを買うことにした。
　パリのパン屋さんと書いてあるけど、パン屋の名前は何・・・?　と思ったら、「パリのパン屋さん」と言うのが正式名称だった。
　都内ならありがちな雰囲気だったが、沖縄には珍しい内装。
　大きな釜があって目の前でパンを焼いている。テイクアウトだけでなく座席もありその場でも食べられる。
　何より座席の窓から見える西海岸の海がいい感じ。
　パンを買い終えて駐車場に戻ったら、レナはまだ寝ていたがカナは目を覚ましていた。