パパがパラソルをセットしたのはゴリラチョップ岩の反対側だったので、とりあえず海の中から岩をぐるりと回ってみることにした。
岩から離れすぎず、近づきすぎず、ちょうど良い距離を保ちながら前に進む。
離れて沖へ流されたらと思うと怖いし、また岩に近づきすぎて波で岩にぶつかっても怖い。
岩は波に浸食されて角が丸くなっているかもしれないが、先日
オーストラリアの
ヒンチンブルック島で海辺の岩に接触して手の平を傷つけたばかり。傷は浅かったけれど鋭かった。あれを思い出すとゾッとする。
急に海がとても恐ろしいところのように思えてきた。
岩をぐるりと回って顔を出すと、パラソルの側で遊んでいた子どもたちが気づいた。
こっちだよと手を振っている。
今度はこんな浅いところで怖がっている自分が可笑しくも思えてきた。