海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*
本部半島へと向かう海沿いの道は風が強い。
雲がどんどん流されていく感じ。やはり台風が近づいているのに違いない。
石灰を掘り出すため削られた山々を見ながらカーブを曲がると、大型トラックが頻繁に行き来する塩川ビーチの辺りに着く。
塩川というのは世界的にとても珍しい川だという。
普通の川と違って塩水が流れている。
海のそばだからって海水が逆流しているわけではないらしい。
一風変わった水が流れている川と言えば、すぐにそれってもしかして温泉なんじゃない? と思うのは温泉マニアかも。
温泉法による日本の温泉の定義は、「地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)」で、「温度が摂氏25度以上」であるか、「定められた物質が定められた量含まれているもの」なのだから、冷たい川の水であっても、成分と濃度によっては立派な天然温泉になってしまう。
同様に温度が25度以上あれば、成分も効能も味も臭いも何にもなくても天然温泉になってしまうという罠もあるが。
でも悪いけど塩川の上流で「入浴」するよりも、下流のビーチで「海水浴」するほうが私の好みだった。
塩川は自由に見学できるよう、国道から見えるところに遊歩道が設置されている。
毎回目の前を通る割に、まだ一度も遊歩道を歩いていない。
次回があれば行ってみるかな。
塩川周辺でもう一つ気になるものがあるとすれば、バス停の名称。
何故か「仮バス停」って堂々と書いてある。
やんばるガラス工芸館の看板を見て、いつもの駐車場に入ろうとしたパパを止めて、どうせならもうちょっと先も見てみない? と提案してみた。
今日遊ぶのはグリーンフラッシュビーチとしても、隣の崎本部ビーチも気になっていたのでのぞいてみたかった。
グリーンフラッシュビーチの入り口を越えてちょっと走れば単なる空き地のような広いスペースがある。
他に停まっている車もあるようだったので、ここを見てみることにした。
ところがモクマオウの木立をくぐって浜に出てみれば、そこはグリーンフラッシュビーチの外れだった。
なんだ、繋がっていたのか。
パパはグリーンフラッシュビーチと崎本部ビーチは同じなんじゃないの? と言うけれど、絶対違うと思う。
きっとあの岩場が区切りで、もっと先へ行かないと崎本部ビーチには行かれないのだろう。
崎本部ビーチかと思って車を降りてみれば、どうもここはグリーンフラッシュビーチの外れらしい