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海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

2.パパの不調






 沖縄出発の三週間ぐらい前、私は入院していた。
 今年のゴールデンウィーク前からずっと調子が悪く、何度か病院に足を運んでいたのだが、ついに6月半ばに緊急入院が決まってしまった。
 何度も沖縄行きが危ぶまれたほどだ。
 入院中寝たきりだったこともあって、退院して一週間はまともに体が動かなかった。体力が激減して少し歩くだけでも息が切れる。
 それから段々日常生活が軽くこなせるようになってきて、沖縄行きの前にはほぼ普通に戻っていた。
 時々ちょっと調子の悪くなることもあって不安は隠せなかったが、キャンセルは考えなかった。
 それがどうしたことか。
 沖縄に来てからめきめきと元気になってしまった。
 旅先でハイになっていたこともあるけど、たぶん沖縄の風土が自分に合うのだ。
 ケアンズでもそうだけど、私は暑いところへ行けば行くほど元気になるみたい。

 対するパパはどんどん疲れが溜まってきたみたいだ。
 椰子の葉茂る南国ビーチが大好きなくせに、暑いのに弱くてすぐばてる。
 せっかく当たったレンタカーの新車も、逆に新車を運転するプレッシャーから倍も疲れる。
 私の入院前に、生まれて始めてぎっくり腰を体験し、またいつなんどきぐきっといくかと腫れ物に触るような毎日。
 でも一番の問題は私が入院したときの肉体的精神的疲れがどっと出てしまったからなんだって。
 そりゃごめんね。
 そしてありがとう。


これまでになく雲の多い名護市街



 そんな調子だったので今朝の出発は昨日よりさらに一時間遅い10時過ぎとなってしまった。
 気分を反映するかのように空もこれまでにない曇天だった。
 名護市街地を抜ける前にどっとスコール。



8-3屋我地島へ続く


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