11.たまごっちと子どもたち
帰りがけ、車の中でパパに古宇利島、どうだった?と聞いたら、
「ウニが食べられて良かった」との感想。
だよね。
採りたてのウニなんて絶対他では食べられないよね。
古宇利島で一番の想い出。
「で、お祭りはどうするの?」
いつの間にか車は本部半島の方ではなく、行きに通ったと同じ真っ直ぐ名護に戻るルートを走っている。
「・・・」
「行かないの?」
「・・・子どもたちが行くって言えば行ってもいい」と、パパは既に行く気を失っているよう。
「子どもたちは行かないって言うに決まってるじゃない」
どうせもう好きなだけビーチで遊んだんだから、後は部屋で遊びたいとか言うはず。
それで会話は終わりだった。確かに水シャワーを浴びて着替えさせたとはいえ、まだ体中塩水でべたべたした感じだし、このままお祭りに行く気分じゃない。
実は密かに本部半島にあるマハイナというリゾートホテルの大浴場を借りるという案も考えていたのだが、既に真っ直ぐ名護に向かっている今は手遅れだ。マハイナにはマハイナ塩泉という施設があるが、なんとなく天然温泉ではなく海水を湧かしたものっぽい。どうしても入りたいというほどではない。
もうひとつ、真っ直ぐ名護に戻っていることには理由があった。
子どもたちの希望で、名護のジャスコに立ち寄ることになっていたのだ。