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海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

11.たまごっちと子どもたち






 帰りがけ、車の中でパパに古宇利島、どうだった?と聞いたら、
 「ウニが食べられて良かった」との感想。
 だよね。
 採りたてのウニなんて絶対他では食べられないよね。
 古宇利島で一番の想い出。

 「で、お祭りはどうするの?」
 いつの間にか車は本部半島の方ではなく、行きに通ったと同じ真っ直ぐ名護に戻るルートを走っている。
 「・・・」
 「行かないの?」
 「・・・子どもたちが行くって言えば行ってもいい」と、パパは既に行く気を失っているよう。
 「子どもたちは行かないって言うに決まってるじゃない」
 どうせもう好きなだけビーチで遊んだんだから、後は部屋で遊びたいとか言うはず。
 それで会話は終わりだった。確かに水シャワーを浴びて着替えさせたとはいえ、まだ体中塩水でべたべたした感じだし、このままお祭りに行く気分じゃない。
 実は密かに本部半島にあるマハイナというリゾートホテルの大浴場を借りるという案も考えていたのだが、既に真っ直ぐ名護に向かっている今は手遅れだ。マハイナにはマハイナ塩泉という施設があるが、なんとなく天然温泉ではなく海水を湧かしたものっぽい。どうしても入りたいというほどではない。
 もうひとつ、真っ直ぐ名護に戻っていることには理由があった。
 子どもたちの希望で、名護のジャスコに立ち寄ることになっていたのだ。


帰路の古宇利大橋



 カナとレナは春ぐらいから「たまごっち」に夢中だ。
 その様子はまさに「たまごっちに支配されている」とでも言うべき。
 既に流行遅れに近いが、本当は母としては最後まで買いたくなかった。集中して遊ぶのではなく、ずるずるだらだらと一日中そのことを考えていないと遊べない玩具なんてろくでもないと思っていたから。
 しかし、パパが買うと約束して与えてしまった以上、益々のめり込んでいく子どもたちを見て溜息をつくしかない。
 そして明日は新種のたまごっちの発売日。
 ウラたまというたまごっちが全国で一斉発売になるはずだった。



6-12ファーマーズ・マーケットへ続く


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