19.緑色のカタツムリを探せ
「これはキセルガイ」
懐中電灯の光の先に、やたらと細長くとがったカタツムリの殻が照らし出された。
この手のすごく大きいやつを初めて見たのはカヌチャに泊まったときだ。
二度目は去年のネオパークオキナワの園内。
カタツムリの殻って全部丸いと思っていると沖縄ではカルチャーショックだ。
「あとね、珍しいところで緑色のカタツムリがいるんですよ。これを見つけたいんだけど・・・」
道にとげとげの木の実が落ちている。
「触ってごらん、痛くないんだよ」
この実は転がっていかないようにとげが生えている。そんなことも教えてもらった。
実の中を割ると種が入っている。
今度は道をかさかさと横切る平たい虫。
「あれはね、山のゴキブリ」
ゴ、ゴキブリ~。でも知っているゴキブリと全然違う。三葉虫みたいな形をしている。
「非常に原始的なゴキブリで、羽が無いんだよ。町にはいない。山にだけいる」
ゴキブリという生物自体、太古から生きている原始的な生物だと思うけど、羽が無くてもゴキブリなんて、ゴキブリっていう種はまったく理解できない。