13.オリオンビール工場見学
次はビール工場に見学に行ってもいいかと聞くパパに、子どもたちは最初に難儀した宙返りジェットコースター型のネット遊具をクリアできたらと難問を出した。
仕方なく今まで日陰のベンチで涼んでいたパパは、汗を掻きながらネットを這い登った。
「これでいい?」
「これでいいよ」
というわけで、オリオンビール工場見学。
オリオンビールは国内大手ビールメーカーの中ではちょっと特殊な位置にある。
全国でのシェアは微々たるものだが沖縄においてはビールと言えばオリオンビールというくらいのブランド力を持つ。
戦後の沖縄がアメリカ統治下にあった時代に生まれ、最初はドイツ風ビールを造ってさっぱり売れず、アメリカ風ビールに切り替えたところ爆発的にシェアを伸ばした。
日本で最初に瓶詰めや缶詰の生ビールを発売したのもオリオンビール。
本社は浦添市にあるが、工場はオリオンビールが最初に生まれた土地である名護市にある。
オリオンビール工場では朝9時から夕方4時まで30分間隔で工場見学ツアーを行っている。
予約客が多いときは断られることもあるようだが、通常はその場で申し込んでも受け付けてもらえる。
うちのパパは、
オーストラリアに行くとビクトリアビターが欠かせないように、沖縄に来るとオリオンビールのサザンスターに首ったけ。