海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*
試飲の時に引き替えて下さいとパウチされたカードを渡され、前のツアーが出発したばかりだから急げば合流できますとの言葉に足を早めて順路を進んだ。
確かに最初のコーナーで、女性二人組の見学客を相手に案内係のお姉さんが説明をしているところだった。
麦芽の入ったプラスチックケースがあり、蓋を開けて触らせてくれる。
「臭いを嗅いでみて下さい」
うーん、既にビールの臭いがする。
次は仕込み用の釜。これはガラス越しの見学だ。釜の形は前にウィスキー工場の見学で見た物と似ている。
その次の行程はタンクでの貯蔵だが、これは先ほど駐車場で見上げた外のタンクで行われる。低温にして数十日、美味しいビールを造るには時間がかかるのだ。
最後が瓶詰め、缶詰作業だが、受付で説明されたとおりラインは止まっていた。
二階のガラスから一階の作業ラインを見学するようになっているのだが、止まった機械の間をヘルメットに白い作業着のおじさんが行き来しているだけで、機械の動く様子は無い。
樽詰め生ビールの樽の回収から洗浄・消毒・再利用の方法について映像で見せてもらい、試飲用のホールに移動した。
■左 ビールの原料の麦芽 ■右 仕込み用の釜、係りのお姉さんが丁寧に説明してくれる
「どれにしますか?」
ホールは団体客が余裕で座れるほど広く、冷房が効いていた。
隣に土産物を扱うショップがあり、オリオンビールのロゴが入った限定商品が陳列してある。
試飲用生ビールはパイントグラスで、その他缶入りのレモンティー、ウーロン茶、ペットボトルのイオン飲料が並んでいる。
パパは文句無しにビールを、実はビールの飲めない私はレモンティーを、子どもたちはウーロン茶を選んだ。
それぞれにオリオン特製ビアナッツの小袋が付いてくる。
このビアナッツ、中に紅芋クラッカー、うこんクラッカー、カットアーモンドの三種類が入っていて、マスタードで味付けしてある。
子どもたちは喜んで袋を開けたものの、マスタードの味に閉口し、すぐに袋の口を閉じた。
「これなに?」
レナが見せたのは黄色い粒だったので、うこんクラッカーだと答えると、「レナはうこん、苦手」と顔をしかめられてしまった。