21.パパの本格ラフテー作り2
留守中もパパは気合いを入れてラフテーを作っていた。
「自宅から持ってきた砂糖が足りなくてさー、そうだ!!と思いついて代わりにこれを入れてみたんだよ」
自慢げに指さすのは牧志公設市場でおまけにもらった黒糖菓子。
原料は黒糖とニガリなど。
「見てこの色つや」
た、確かに、こりゃ美味しそうだ。
しかし・・・
私が洗濯物を使っていないベッドルームに干し始めたのを見て、「エアコンが無い他の部屋を冷やすため、この部屋はいつもエアコンの風量最大にしているんだよ。ここに干すとはやっと頭を使ったね」と偉そうなことを言ったものだから。
「昨日までの洗濯物は水着ぐらいですぐ乾くの。それに少しでも日光に当てようと窓際に干していたの。それをそれを、やっと頭を使ったのだなんだと、ムカツク~。頭は元々使ってるのよ、判った?」
「そうかなぁ~」
「・・・」
「?」
「判った。そうまで言うんなら、自慢のラフテー、食べてあげないっ」
「すっごく美味しいよー」
「食・べ・て・あ・げ・な・い」
ふーんだ。