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海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

17.伊豆味






 海洋博公園から名護へ戻る海沿いの道はもう幾度となく通っている。
 今日は山沿いの道から帰ることにしていた。
 本部大橋を渡る手前、満名川に沿って内陸へ曲がる。
 県道84号線。伊豆味を通る道。

 伊豆味というのは本部半島のちょうど中央部で地図で見ても何もないような所だ。
 しかしここはミカンの産地で、他にやんばる亜熱帯園や伊豆味パイン園といった観光施設も点在している。
 実は84号線は別名そば街道とも呼ばれるぐらい沖縄そばの名店も並んでいる。
 そして何より最近伊豆味の名を広く知らしめているのは、森に囲まれたロケカフェの存在だ。
 ロケカフェというのはロケーションの良いカフェのことで、一般的に海系と森系がある。
 ここ伊豆味には、なんでこんな山の中に?と首を傾げるくらい沢山の森系ロケカフェがある。
 いや、本当になんでこんなに辺鄙な場所に?
 その訳は伊豆味を気に入って移り住む芸術家が多いということにあった。
 なかなかどうして先進的なエリアなのだ。
 といっても小洒落たロケカフェはだいたい小径の先の入り組んだ場所にセンスの良い目立たない看板を出しているものと相場が決まっている。
 わき目もふらず県道を真っ直ぐ走っている限りそこはただの田舎道で、どこにどんなロケカフェがあるものやら皆目判らなかった。
 今日はもうたっぷり遊んで観光したし、本当なら洒落た伊豆味のロケカフェで締めたいところだったが諦めることにしよう。





 そのかわり、道端の古びた売店に寄った。
 色あせた文字でふくじパーラーとある。
 店先に島バナナが吊してあり、スイカやパイナップルやドラゴンフルーツが並んでいる。
 パイナップルでも買っていけば?とパパが言うので、車を降りて見に行った。
 「どのパイナップルがお勧めでしょう?」
 「手でちぎれるスナックパインがいいですか? すぐに食べます? それともお土産に持って帰ります?」
 「今日の夜に食べられるくらいのを」
 「・・・それじゃこれなんかどうでしょう」
 店のお姉さんは程良く色づいたパイナップルを一つ取り上げた。




伊豆味のふくじパーラー、いい味出してました




3-18ハブとマングースとえびすくいへ続く


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