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海とビーチと
*子連れ沖縄旅行記*

13.備瀬のフクギ並木











 フクギというのはフィリピン原産のオトギリソウ科の植物だ。丸みを帯びた葉が涼しい木陰を作り出すこの木は、土壌が砂地で気象条件の厳しいこの辺りでは昔から防潮・防砂・防風林として使われてきた。
 備瀬のフクギ並木は備瀬の集落全体を包む並木道を観光名所としているものだ。

 例によってパパも子どもたちも車を降りなかった。
 あまり時間がとれないので小走りで駐車場を出る。
 表示に従って細い道に入ると、すぐに車は通れない狭い並木道になる。

 フクギはびっしりと頭上を覆っていて、空が見えないほどだ。
 足下は土の道。
 そして並木の合間に民家が見える。
 なんとなく別世界へ迷い込んだよう。
 これが備瀬のフクギ並木の魅力なんだろう。
 でも点在する民家の中には既に廃屋になっているようなところもあり、なんとなく観光客がひがな一日うろうろしていると住んでいる人にも迷惑なんじゃないかなという気もする。
 ずっと奥まで行くと、また違った景色が見られるのかもしれないが、時間がないので今日はここまで。
 ふと右手の道から麦わら帽子に島ぞうり姿のオバアが出てきて、ゆっくりと並木の奥へ歩いていった。
 何だか映画のワンシーンのようだった。







 また走って駐車場に戻ったが、車を停めた手前に細い道があるのが気になってのぞきに行ってしまった。
 舗装された短い坂道を降りると正面に伊江島。
 これも旅で見つけたちょっとした風景。




路地の向こうに海と伊江島




3-14やんばる海の駅と海ぶどうへ続く


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