6.台風は去ったけれど
「パパ、先に海に入る?」
お先にどうぞという返事が返ってくるものとばかり思っていたら、「じゃ行ってくる」とさっさと準備を始めた。
パパもシュノーケルを楽しみにしていたみたい。
おろしたてのシュノーケル三点セットを身につけて、ざばざばと海に入っていった。
やっと戻ってきた、沖縄の海。
一年間、長かったよ。
東京では決して見られないソーダーゼリーのような明るい色。
この景色を見ているだけで満足だ。
連休中だというのにまだビーチにはほとんど人けがなく、ほとんど家族専用プライベートビーチのようだった。